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「戦術と指揮」(松村劭著,PHP文庫,2006.3)
「ワレYouTube発見セリ」:RUSSIA vs USA - Battle of the Special Forces
【質問】
「フルメタル・ジャケット」や「愛と青春の旅立ち」を見ていて気になったのですが,これらの映画に出てくるような先任軍曹の教官は,どのような過程を経て養成されるのでしょうか?
あの独特の口調も,何かの過程で訓練されるのでしょうか?
【回答】
各部隊で勤務している下士官の中から,有能な者をピックアップして訓練教官に充てています.
下士官そのものは兵隊が経験値積んでレベルアップしたってことです.無能な兵隊は下士官になる前に退役します.
あの独特な口調その他教育のテクニックは,マニュアル化されたもの,口伝で代々の教官に引き継がれていくものなどがあります.
口調なんかは,聞き取りやすく,インパクトがあるということで,あのあたりに落ち着いているのでしょう.
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【質問】
兵隊さんというのはどんなに訓練されても,やはり女性や幼い子供が相手だと攻撃をためらってしまうのですか?
【回答】
ちくま学芸文庫『戦争における「人殺し」の心理学』(デーヴ・グロスマン著,2004.5)を読んでみるとよろし.
ほとんどの人間は,相手が子供だろうがムサいオサーンだろうが人種差別対象者だろうが,「殺人」に対して先天的に激しい抵抗感を持つ.
ある程度,躊躇せずに発砲するための訓練を受けるが,それでも相手が人だとためらう場合も多いし,精神的ショックやPTSDは緩和されない.
ちなみに,米でこの手の訓練が導入されたのはWW2後のことであり,WW2では敵兵士が実際に目で見える距離での発砲率は20%を切っていた.
ベトナム戦争では90%に上昇.

【質問】
指揮所はどう移動するのですか?
【回答】
通常連隊本部とか師団司令部とかの指揮機関は,その場所を移動する際にはまず要員の一部をもって「前方指揮所」を構築,そこに指揮官や作戦/情報幕僚が移動します.
この間,元の「指揮所」には副指揮官や後方/人事幕僚が残り,指揮を継続します.
前方指揮所が機能し始めると,「指揮所」は撤収して後を追います.
この繰り返しです.
また,部隊の縦深が長くなってしまう場合なども,「指揮所」と「前方指揮所」を分けて設置して柔軟な戦闘指導を行う場合もあります.
(ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA)
【質問】
指揮通信車は移動しながらの指揮などが可能なのでしょうか?
【回答】
指揮する部隊の規模によります.
移動中の指揮のネックは情報の取得で,もっぱら無線機のみに頼ることになります.
要は指揮官に対して戦況を分析した情報が伝わり,それを基に下した指揮官の構想が部下に伝わらねばなりません.
中隊規模なら掌握する情報もそれほどではなく,指揮する小隊も少ないですから,ジープに乗ったまま無線機片手に指揮することも可能ですが,部隊が大きくなればそれも難しくなります.
(根本的に車載無線機の通話距離を超えたりしますし・・・)
(ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA)
【質問】
伝令将校って何?
将校なのに伝令なの?
【回答】
無線の無い時代に伝令がどんだけ大切だったと思ってるんだ?
ナポレオンだって最後の最後に伝令で泣かされてるぞ.
日本の戦国時代でも,伝令として有力御家人の子弟で編成された「母衣衆」という,伝令将校とも言える組織を組織してる.
それだけ信頼できる伝令は大事という事.
特に重要な情報だと,秘密保持の関係で将校以外扱えない場合もあるしね.
現在でも,将校が伝令役を務めることはある.
軍事板
【質問】
戦車に随伴する歩兵は,戦車が発砲音した時に耳がどうにかなってしまいそうな気がするのですが,そんなにぴったりと随伴しているのですか?
【回答】
映画などに出てくるような,戦車にぴったりと随伴する歩兵というのは,意外に実用性に乏しい戦術.フィクションに近い.
なぜなら,戦車は戦場で非常に目立つ上,最優先で撃破するべき目標.
従って敵の弾がそこへ集まる.
そんなところに歩兵は居たくないでしょ?
味方の戦車に轢かれる可能性も高い.戦車は前にだけ進むわけじゃない.
質問のように,戦車砲の発砲の際の爆風や音で犠牲も出てしまう.
ちなみに,120mm砲発射による歩兵の危険範囲は,以下の通りとされている.
A 範囲90度,距離200m以内
発砲時の強烈な爆風・爆圧(死の危険)
B 前方200〜1000m,幅400m以内
APFSDS徹甲弾から分離される装弾筒の破片(死傷の危険)
C 戦車の周囲50m
発砲時の猛烈な爆圧・轟音(危険)
D 戦車の周囲504m
発砲時の発射音(留意)
「図説イラク戦争とアメリカ占領軍」(河津幸英著,アリアドネ企画,2005.7),P249

ソ連が使ったタンクデサントという戦術は,歩兵の犠牲が非常に多く,人命軽視もいいところだった.
戦車と歩兵は協力しつつもある程度距離を置いて展開するのが正しい.
それを守らなかった場合,歩兵の犠牲は当然大きくなる.
協力する歩兵の居なくなった戦車は,近接対戦車兵器の犠牲になる.
軍事板 & CRS in FAQ BBS
【質問】
最近発売された戦争系ゲームのレビューで
「チームが一期一会的なのも軍隊っぽくていい」
と書かれていたのですが,実際の軍隊って一期一会的なのでしょうか?
自分のイメージだと,仲間と何度も死線をくぐり抜けて団結力が生まれ,歴戦の友になる・・・とか想像していたのですが.
話のゲームというのは「フロントミッションオンライン」というネットゲームでして,ロビー(集合広場)でメンバーを募集して戦場マップへ行き,
勝利or敗北したらロビーに戻って, チーム解散or続行するか決める・・・というものです.
チームに関しては,知り合い同士でずっと同じチームを組んだり,1〜数戦毎にチームを変えたりと様々です.
前者が自分の中の軍隊イメージで,後者が「一期一会的」なものだと思いました.
で,実際の軍隊はどうなのか・・・と思って質問した次第です.
【回答】
それは,その国の軍隊がどのように部隊を充足させるかという方針と,その国の軍隊が置かれている状況次第でしょう.
例えば,映画プラトーンでは,新米の兵隊が戦地にいる小隊に二人送り込まれるシーンがあります.
このように部隊を戦地に置いたまま,交代要員だけを送り込む方法をとっている国もあります.
人員の交代率が何らかの事情で激しければ,一期一会のような感覚になることもあるでしょう.
また,例えば第2次世界大戦の欧州戦線でのアメリカの歩兵も人員交代が激しく,100%を越える率で交代するのは珍しくなかったようです.
つまり,ある時点からある時点の間に部隊長から兵卒に至るほぼ全員が1度以上,場合によっては複数回交代する状況がありました(中には運命か生き延びる人もいる).
逆に,戦地から消耗した部隊を引き上げては,後方で充足,訓練をしてから再度送り込む場合もあります.
これは戦地では人の和が頭数よりも重要という発想です.
ちなみに「ラスト・オブ・カンプグルッペ」で取り上げられてる米第28歩兵師団(ヒュルトゲンの森とアルデンヌで大損害を蒙ったことから,赤い台形の部隊記章にちなんで「血のバケツ」と綽名された)では,1944年7月の戦線投入から1945年6月の占領任務終了までの約11ヶ月間で,直接戦闘での損害が
戦死2,146名
負傷9,893名
捕虜・行方不明5,154名
計17,193名
非直接戦闘による戦線離脱者8,893名
合計すると師団定員数14,043名の約2倍の26,186名の損失となりました.
また米軍でもっとも戦死者の高かった師団は第3歩兵師団で,その死傷率は補充兵を含めて176%.ある中隊では北アフリカ上陸時に235名いた兵員の内,1945年1月まで部隊に残っていたのが2名.
だから,損耗率の高い部隊では,兵士同士が(どうせすぐにいなくなるから)あまり親しくならないようにしていたとか.
【質問】
部隊に配置されたばかりの新兵は,最初から危険な任務や実戦に投入されることはあまりないのですか?
【回答】
部隊全部が新兵の集団とかだと,勝ち戦ならある程度考慮されることもあるが,もともと前線にいる部隊に新兵が補充兵としてきて,いきなりその日の夜に戦闘とか良くあること.
劣勢の防御側で新編部隊がいきなり前線に投入されるのも良くあること.
WW2の時だと,米軍の場合は前線の欠員が出た部隊に,ホヤホヤの新兵を送り込むシステムだったので,いきなり危険な任務に(部隊ごと)投入されて,戦争慣れしてない新兵だけがどんどん死んでいったりと言った事があって結構問題があった.
ドイツ軍は余裕がある頃は,部隊がある程度損耗すると後方に下げて,新兵と古兵のすりあわせというか慣熟を行ったので,その辺はあまり深刻な問題にはならなかった.
いわゆる野戦補充部隊.
休暇,傷病明けの兵士,補充で送られた新兵は,まずこの部隊に配属されてから一線の部隊に配属されたよう.
連隊ごとに大隊規模で存在したようだ.
あと,旧ドイツ陸軍は新しい師団を編成するとき,既存の師団から抽出した部隊や壊滅した師団の残余を基幹にし,それに新兵や補充兵を加える形をとっていた.
部隊を抽出された師団は一時的に戦力が低下するけど,すぐに回復できたし,新師団は経験を積んだ将兵が中核となっているので,最初からある程度高い戦力を持つことができた.
ノルマンディ上陸作戦の時,海岸を守っていた第352歩兵師団を,「どうせ補充兵ばかりのヘタレだろう」と甘く見てかかった米軍が,実はヴェテランが多い部隊だったもんで苦戦したって例もある.
ただ戦争末期には,兵員不足でドイツの動員・補充システムが崩壊したため,未経験の新兵や兵役に耐えられないような傷病兵で編成された師団が作られ,大損害を出している.
現代だと,湾岸やイラク戦争の時のアメリカ軍は,兵士のほとんどが実戦経験がなかったが,後方の訓練キャンプで徹底的に実践に即した訓練を施してから実戦に投入している.
砂漠の暑さ寒さに慣れさせたりとか,実際に塹壕や鉄条網で防備された陣地を作って,そこで模擬戦闘訓練を行ったりとか.
装備の差ももちろんあるけど,そうやって「戦場慣れ」させてから戦わせたからわずかな損害で勝てたとも言える.
軍事板
【質問】
航空機が何らかのミサイル等の攻撃を行う際には「FOX
○」などのコールサインがあると思うのですが,地対空ミサイルなどの陸上部隊にも,同様のコールサインが存在するのでしょうか?
【回答】
まず「コールサイン」は無線局(各機体,基地等)の個体識別のための呼称.
で,「FOXn」は単一のコールサイン(機体)が複数の攻撃手段を持ち,それを区別して僚機に知らせるための識別符号(コード)なので,コールサイン単位で端から単一の攻撃手段しか持たない兵種の場合は,特に必要無い.
【質問】
ラッパの音に合わせて突撃するのは,いつごろまで行われてたんですか?
【回答】
中華人民共和国人民解放軍は朝鮮戦争の時も,隊長付き鼓笛手の吹くチャルメラで統率されていた.
なので慣れて来ると,「次に何をしてくるか」が国連軍の兵には丸分かりりだったとか.
この「チャルメラ突撃」,中越紛争やダマンスキー(珍宝)島紛争の時までやってたらしい.
人民解放軍恐るべし.
さすがに今はやってないようだ.
軍事板
【質問】
城と要塞の違いって何?
近代かそれ以前かと思ったけど,中世でもロシアでは要塞って呼ばれてるし.
軍事学的な定義みたいなものがあったら教えて.
【回答】
日本の場合,城は本来的に軍事拠点.
軍の本拠地城の周りに作った本拠地以外の拠点が出城=砦(=塞)
中世は,地形を利用する傾向が高まり,山城が増えた.
城を君主の居住地として使用したのは戦国時代以後.君主=軍人となったから,といった方が正しいかな?
こうすると山城が減って,平野で囲いを設けた城郭が増える.
要塞という概念が入ってきたのは,西洋兵学が取り入れられた明治以後.ほぼ「城」にとって代わった.
「城」は今日では,軍事用語としては死語.
中国の場合,「城」は城壁都市のこと.
「砦」と「塞」は同じ意味で,敵の侵入を阻む防壁,建物のこと.これらは本来,木や石を積んだ柵だったが,後にデカくなった.
英語の場合,砦fortは小規模・一時的な拠点,要塞frotressは大規模・恒久的な拠点.
この区別はフランス語からの輸入らしく,中世からある.
城castleはほぼfortやfortressと同じ意味.courtが君主の住宅を意味する.
世界史板,改
ライトノベルの場合,ファンタジー寄りだと城.ハードSF寄りだと要塞.
ティム・バートンがジョニー・デップを活躍させる舞台が「城」.
スティーブン・セガールが活躍する舞台なら「要塞」.
【質問】
後方ってやっぱり,戦闘職種に入るだけの体力のない人が担当するのですか?
【回答】
意外かもしれないが後方支援任務は体力ないと出来ない.
例えが悪いかもしれんけど,体の弱い人は宅急便のバイトとか倉庫作業のバイトとかは出来ないでしょ.
たいがいは精神的適性(戦闘意欲が低いとか,極限状況での精神力に難がある,とか)で戦闘職種か支援職種かに振り分けられる.
あと,旧日本軍では輜重と並んでバカにされてた工兵(自衛隊だと施設科)だが,世界的に見て工兵はエリート職.高度な知識と技能の要る兵科だからね.
かのマッカーサー元帥も工兵科の出身だったり.
デスク・ワークのほうでは,質問者の言うようなマイナス面での考え方だけではなく,兵站や管理が得意な人材が重用される.
軍事板
【質問】
ある漫画で
「戦場における士官の死因の2割が,部下に殺されたものらしいですよ」
と言われて准将の指揮官が味方に殺されてしまいました.
こう言った事が実際に起こりうるのでしょうか?
また,こんな高位の指揮官が戦場で部下に殺されたケースは実際にあるのでしょうか?
【回答】
支那戦線じゃ無能な指揮官が見殺しにされて実質殺されたってケースが多い.
例えば大戦末期のし(くさかんむりに止)江じゃ無能な大隊長が下士官,兵に,
「この大隊長と一緒にいたら,とても敵中突破とか,脱出は覚束ない」
「大隊長,いくら待っても兵隊は来ませんよ」
とか言われ,見捨てられる有様.
負傷した中隊長に手榴弾を渡して置き去りにしたり,下士官の指揮の下に独自の行動を取って脱出したりとかグダグダ.
所属する各中隊でも指揮を取れた中隊長はおらず,掌握できたのは大隊本部だけ.
しかも隙あらば本部からも兵が逃げ出しているという有様.
最終的に部下の大部分に見捨てられた大隊長の小笠原大尉は,惨めな最期を遂げる事に.
軍事板
◆◆◆戦術
【質問】
会戦とはどんな戦争ですか?
【回答】
対戦する両軍が特定の時機に特定の場所で出会うべくして出会って戦闘となる,そういった戦争です.
予期しない場所や時機にばったり出くわして戦闘となる遭遇戦と異なり,十分な準備で相対することになるので,双方とも見事な戦いを展開することとなる場合が多いと言えるでしょう.
ワーテルローの会戦とかが典型的.
【質問】
軍事評論家松村劭氏が
「攻撃側が兵力同等以下で攻撃した例の方が56%と多く,劣勢で攻撃成功する確率は72%であるから,
攻勢3倍の法則は戦後の日本だけで言われる誤った俗説である」
と主張していることを根拠にして,近代的で堅固な防御陣地を攻略するにも,攻撃側は優勢な戦力である必要は無いと主張する人物が,他板にいたのですが,戦略的攻勢はともかく,堅固に構築された陣地を守る側が攻撃側より遥かに優位であることは,第一次・第二次大戦の塹壕戦や陣地攻略戦を見るまでもなく明らかだと思うのですが?
本当に松村劭氏がこのような主張をしているのか疑問に思いましたので,質問させていただきます.
【回答】
それは見積もりとしてこの程度の兵力が必要であるという話と,実際の戦例でこの程度の兵力で攻略できたという話の違いだと思います.
たとえばベルギーのエベンエマール要塞は,グライダーで降下した空挺工兵で制圧されてしまいましたが,単純な頭数の比率で言えばおそろしく効率が良かったはずです.
また,もう一つ大きいのがどちらが主導権を握っているか,つまり先手を打って攻めているのはどちらかという問題です.
寡兵でありながら大軍を押し捲る話も歴史にはあります.
そりゃまぁ,機械的に3倍則で考えて3倍の兵力を集めたから安心というものではないけど.
軍事板
今手元に無いので確認できないんですが,『戦争学』(文春新書,1998.12)か『新・戦争学』(文春新書,2000.8)のどちらかに記述があったと思います.
あと,近代の戦例に絞った話が『勝つ戦争学』(文春ネスコ,2002.12)にあったはず.
で,松村氏は更に
「双方の兵力量に3倍以上の格差があるなら,まず決戦は生起しない」
と述べています.
よく考えてみて欲しいんですが,陸戦で兵力量に3倍の差があるということは,劣勢側は編制単位が一個上の規模の相手と戦うことになります.
まずそういう状況なら,普通は決戦を回避しようと試みるわけで.
丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM in 軍事板
また,短期間の戦闘レベルの一つ上の事になりますが,防御側は補給経路を奪われたら,奪回しないかぎり時間の問題.
もちろん防御側は,ソレをとても警戒していますので.
航空機による空中投下という手段も,その航空機を叩くという手が有る.
物理的制約から,投下する航空機は輸送機が中心ですし,速度と高度が低いというあたりが狙われやすいです.
(これ以上はロジの問題ですね)
キルロイ ◆dtIofpVHHg in 軍事板
【質問】
映画『ブラザーフッド』などで共産国の「人海戦術」の映像をみました.
こんな数百数千人の歩兵が無秩序に?突撃するような光景は本当にあったのでしょうか?
小隊や分隊といった編成の意味がない気がするのですが,あれはあれで指揮統率が取れているのでしょうか?
【回答】
例えば,1951年4月の共産軍の第五次攻勢は朝鮮戦争でも最大級の規模のものでしたが,投入された戦力は約35万,これを国連軍の正面約250kmにわたって展開した大攻勢でした.
単純に割り算をすると,1kmあたり1400人を投入したことになります.
これは単純計算に過ぎるにしても,その密度は想像できるのでは.
実際,共産軍は大隊規模での夜襲などざらで,数十個の手榴弾がまとめて飛んできたりしたとか.
共産軍の指揮は銅鑼やチャルメラによる単純なもので,一回鳴らせば突撃,二回鳴らせば投擲といった具合だったそうです.
名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE in 軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
白兵戦の「白」の由来ってなんですか?
【回答】
「白」は「白刃」などの白.
「兵」は兵器の兵.
よって「白兵」は抜き身の刀や槍などのこと.「火器」の対義語と考えても差し支えない.
ちなみに火器の対義語という意味で,お隣の中国などでは「冷兵器」と呼ぶ.
白兵戦@第1次大戦

【質問】
CQBとは?
【回答】
Close Quarter Battleの略称.
25m程度までの至近距離における戦闘テクニックのこと.
その歴史は古く,様々な拳法や武術などが接近戦のために考え出されており,現在はそれに銃器が加わった.
銃器を使った室内戦では,狭い場所を素早く,くまなく敵を探せることが第1である.
詳しくは「世界の特殊部隊」(宝島社,2005/3/1),p.57.笹川英夫の解説を参照.
ただし,宝島社ブランドは迂闊に信用していいソースではなさそうなので,複数文献と比較検討されたし.
【参考動画】
「ワレYouTube発見セリ」:cornershot CQB

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【質問】
CQBとCQCの違いを教えてください.
【回答】
CQBとは近接戦闘 戦術単位は軍事行動における分隊以上となり,主に室内等の閉鎖空間における状況に対処する方法論
CQCとは近接格闘 戦術単位は主に戦闘行為における個人となり,ほぼゼロ距離における戦闘に対応する戦術体系
……というのが一般的な考え方.
三等自営業◆LiXVy0DO8s
CQCとは,クロース・クォーターズ・コンバット=近接格闘術の略称であり,「特殊戦闘部隊の母」ザ・ボスによって考案され,ネイキッド・スネーク(ビッグ・ボス)の協力を得て,完成されたという設定になっている.
銃器を使わず,敵を征圧することを目的とする,いわゆる戦場格闘技の一種で,柔道と空手,レスリングを組み合わせた様な動きが特徴.
もともとは隠密行動時に,他の敵に気取られずにターゲットのみを捕縛するために生み出された為,相手を殺害することよりも,無力化することに重点が置かれている.
なお,当然のことながら,「実際のCQC」は彼らが考案したものではなく,英国のフェアバーンが柔術,中国武術,CQBを基にして作り出したものといわれている.
ちなみに,CQBを体で体験したい場合は↓のようなものがある
コース名: CQB基礎 コース番号: TAC-20-101
コース日程: 2006年2月26日(日)
参加費: ¥30,000
参加費に含まれるもの
(コース費用・保険料・資料)
定員: 14名 最少執行人数4人
場所: 茨城県水戸
(開催地に関する情報は,コース登録後にお伝えいたします)
参加資格: 自衛官,法執行機関,警備関係者のみ
(コース開始に先立って,身分証のチェックがございます)
目的: JSWGのCQBコースです.
自衛隊や法執行機関が必要とする,CQB戦術について参加者のニーズに応じて訓練コースの内容を柔軟に提供します.
全コースは4〜5日におよぶ講義と実戦訓練から構成されています.
今回実施する1日コースでは,CQB基礎を教授し,次のコースへの準備的役割を果たします.
トピックス: JSWDGによるCQB訓練プログラムは,講義と実戦をバランス良く散りばめ,次の4つの要領を含んでいます.
準備・訓練・計画作成・実行
準備段階では,次の項目について講義をします.
−武器の選択方法
−通信要領
−強行突入用装備について
−チームメンバーの選抜
−突入部隊の構成
−訓練時に考慮すべき事項について
トレーニング段階では,参加者にCQB技術を具体的に教授します.安全に関するレクチャーに続き,最先端の戦闘,射撃術,ダイナミック・エントリーに適した戦術,ならびに室内戦闘法を体得します.
−チーム戦術基礎
−突入手順
−通信
−室内戦闘戦術
−建造物捜索手順
−複数容疑者の取扱方法
持ち物:−写真2枚(2.5×3cm)
−昼食,おやつ,飲み物(水など)
−手袋
−長袖スウェットスーツ,フライトスーツ,BDU等
−タクティカル・フラッシュライト
−エアガン用ガス
−BB弾(500発)
−エアソフト・ハンドガン+ホルスター
−ゴーグル,シューティング・グラス等目を保護するもの
−イヤープロテクター
ノート: インストラクター:元米軍特殊作戦群隊員
名無し上級大将◆80fYLf0UTM
【質問】
よく映画とかで部屋に突入するシーンとかあるし,実際にニュースとかでも訓練映像流すけど,現実の軍隊も似たようなことやるの?
扉にトラップしかけられてたら全滅しない?
それとも戦闘機のアクロバティック飛行みたいなもんで,それ自体に意味はないけど出来る事が凄さの証明になる,みたいなやつ?
【回答】
当然やる.
扉にトラップをしかけても無駄なように,扉自体を爆薬でフッ飛ばしたりして突入する.
また,全滅しないように,全ての突入要員が一箇所に固まる事はご法度.
当然,ある程度のトラップ回避や警戒を行いながら突入作戦は行われるが,そこら辺のリスクは100%回避する事が出来ないので,折込済みで隊員にも覚悟が求められる.
最終的には突入対象の建物ごとフッ飛ばすような自爆やられたら,どうしようもないわけだし.
近年でテレビでもよく流れたのでは,ペルー大使館立てこもり事件があるな.
軍事板
青文字:加筆改修部分
▼ 【関連リンク】
爆薬をちょっと使いすぎちゃったSWATの突入訓練
閃光手榴弾を投げ損なっちゃった軍隊の突入訓練
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【質問】
格闘技は陸戦ではどのくらい役に立つのですか?
【回答】
普通の格闘技みたいに,時間かけて練習しないと上手にならないようなものはまずダメ.
ボクシングや柔道のような一般的な格闘技は,部分的には使えても,そのままでは役に立たない.
また,武道やスポーツの技術は所詮ルールの中でしか役に立たない.
(剣道やっていると,足裁きと踏み込みが自然にできて良いけどね)
実戦で役に立つのはやはり「殺す技術」.
護身に使う場合は,殺さずに痛めつける程度で終わりにするけど.
たとえば特殊部隊兵士は戦場では,重装備で疲れきり,いつ弾が飛んでくるか分からないプレッシャーの中,予想できない場所で人数も定かでない敵を殺さねばならない.
しかも訓練に割ける時間は多くない.
そのため,特殊部隊で教えられる格闘技,というより殺人術は文字通り「一撃必殺」,つまり一発で相手を死傷させるか
,行動不能にするような技がほとんど.
手元に『KGB格闘マニュアル』(パラディン・プレス編,並木書房,1994.4)って奴があるけど,合気道みたいな奇麗な技は1個も載ってない(汗
背後から股ぐらを掴んで攻撃とか,ロープ首にかけて一本背負いとか,頚椎を捻じって倒すとか,そんなのばっか(笑
なお,国によって,ベースとなる格闘技は違うみたいだね.
『SAS戦闘員』(アンディ・マクナブ著,早川文庫,2000.7)って本の,格闘に関する項に,軍隊における格闘技の本質が良く表現されていると思う.
教官自ら,身長180cm体重90kgの奴と戦うときは,鼻の頭をかじってひたすら逃げるって言って憚(はばか)らない.
彼はまた,こうも言ってる.
「必要無い時は戦うな.だが戦う以上は絶対に勝て! どんな手を使ってもいい」

【質問】
ケンカに応用できる軍隊式挌闘術はありませんか?
【回答】
〔俺は〕いちお,自衛隊を辞めた後,某公務員の特殊業務につき,それも辞めた.
その後,外国へ渡り,アドバイザーとして働き,それも辞め,ただのサラリーマンになった.
でも鍛練は怠ってないよ.
ケンカってのはどれだけ早く相手の攻撃力をつぶせるか,にかかってる.
殴り合いなんて,非効率的だからやってられんし,警察が来た時も逃げにくい.
たまたま持ってた雑誌の角で鼻を突く.
これだけで大抵の奴はへたり込むよ.
その後,脇腹を蹴飛ばして逃げる.
多数いる場合,相手全員が丸腰なら,リーダー格を数秒で無力化させたら,あとは烏合の衆なので,逃亡経路にいる人をタックルしてはね飛ばして逃げるよ.
武器持っているのなら,間合いを取ってフェイント組み付き,金的蹴飛ばし.そいつの武器を奪い,それを持って逃亡し,追いかけてくる人がいれば,そいつに武器を投げつけ,ひるんだ隙に無力化させ,逃げる.
族に囲まれたら多少しんどいけどさ.
つうか,そういうトラブルは避けて行動してるから,そんな事はなかったが.
軍隊の格闘術は相手を殺す事に重点を置いているので参考になりません.
ただ,それを応用する事はできます.
もっとも体力,技術の自信が無い方は,相手を倒す事よりも隙を作って逃げる事をお薦めします.
護身用にナイフを持つよりは,ミニマグライトのような嵩張らないモノがお薦めです.
相手の顔に投げつけたりする等,使い方は色々です.
シュアーファイヤーを使って相手の顔を照らして目くらましというのもいい手です.
隙を作ったらひたすら逃げて,安全を確保しましょう.
人が大勢いる場所が好ましいです.
特定の人に狙われている訳ではないでしょうから,これで充分だと思います.
タックルを喰らわして逃げるのもいい手ですが,相手が武器を持っていた場合は危険です.
そういえば,何年か前に都営新宿の駅で3人に絡まれた男性が,止めに入った駅員共々ホームから突き落として,ダッシュで逃げてました.
正にヒットアンドウェイって奴でした.
別の仲間達が追いかけたのですが,エスカレータを登り切ったところで片っ端から蹴りを入れて行動不能にして,そのまま逃げていきました.
ヒットアンドウェイだけでなく各個撃破までこなした男性は,なかなか強者と言えるでしょう.
あと,スプレー類のような非指向性の護身具はお薦めできません.
一番大切な事は危険な場所に行かない,出くわさない事です.
ただ,いつ危険な状態に陥っても良いような心構えと準備は必要です.
軍隊の体術の基本は,何でも武器にすることと,速やか,かつ的確に急所を攻撃することです.
ちなみに米海兵隊の教本には,相手を30秒以内に無力化することと書かれています.
だから,兵隊同士の自慢話になると,うちの隊の金玉の蹴り方は…と言った話しになるそうです.
SASの無音殺人術とは,簡単に後ろに回り,腎臓から脊髄にかけてナイフで突き刺すことで,刺された方は,痛みで声も出せなくなる事を言います.
別に技が無音な訳ではないので悪しからず.
質問者はSASの無音殺人テクニック等の返事を期待されているようですが,街中の喧嘩で現実的に使える技術とはとても言えません.
なぜならば,軍隊で使われる格闘術は殺人のための技術であり,殺人(少なくとも重傷)以外の結果はもたらさないからです.
喧嘩に勝っても傷害・殺人で刑務所に入るようでは「現実的」な技術にはなりませんから・・・
たとえば格闘技では,立ったまま組み合いになったとき,競技によって使用する技術が変わりますよね?
膝蹴りを腿に入れる,後ろに回る,投げる等.
しかしこれを軍の視点から見れば,頭突き,噛み付き,腰のナイフ,股間等が優先事項になります.
街中の喧嘩ということになればナイフがボールペンや鍵になるでしょう.
この時点でお分かりのように,大抵の格闘技で危険,禁じ手とされている行為を徹底的に研究したのが軍隊の格闘術です.
全くかっこよくありません.
SASがアイルランドに潜入している時は,高度な格闘技の技術を街中で使用すると怪しまれるので,喧嘩の技術を積極的に使用していたそうです(笑)
警察的な視点で見れば(軍の視点とも共通しますが)相手が素手であるという前提を持つことが極めて危険なため,間合いを非常に重視します.
この場合の間合いは格闘技で一般に使われる間合いとは少し異なり,「その距離から相手が刃物を持って(銃を取り出して)攻撃してきたときも対応が出来る」というほどの意味です.
日本は治安が良いので警官も徹底していませんが,海外では適切な間合いを常に確保しています.
お望みのものとはかけ離れてしまったかもしれませんが,得意技を強いて挙げるなら「上記の事項をミス無く冷静にこなす」事になります.

【質問】
壁張り付きは実戦では絶対に行わないって聞くけど,何故?
【回答】
不意討ちを食うから.
○印が自分で壁に張り付いて移動していくと,
○ →
─────────┐
│● ←角の向こうで待ち伏せしている敵
○× ←いきなりここで鉢合わせして不意打ちを食う.
─────────┐●
│
○
\ ←壁から距離を取って移動していればここで敵を発見,ズドン.
─────────┐● │
【質問】
物音を立てずに動くためにはどうすればいいんですか?
【回答】
たとえば,フロ入ると石鹸とかの匂いでバレちまうので,無香性石鹸とかを使うらしい.
あと,ベトナム戦争の時,ひげ剃りはアルコールでやっていたそうだ.
かなり染みそう・・・・・
夜間の斬り込みは地下足袋を重宝していたそうです<旧陸軍
衣擦れで音を立てる軍服は,縛って身体に密着させるのが普通です.
後は音を立てそうな金属部分にビニールテープを巻くとか・・・
20 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2000/10/05(木) 05:06
存在がステルスみてーなヤツだったらゴロゴロしてんじゃん.
21 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2000/10/05(木) 05:24
存在感:ほしい
【質問】
現在でも上陸地点や奇襲って読めないもんなの?
それと攻撃側がいつどこから攻めてくるか解らない,ってのは普通の陸戦でも言える事じゃね?
【回答】
奇襲や上陸を事前に察知できるかは状況次第.
攻撃側の方が場所や時間を自由に選べるのは普通の陸戦も一緒.
陸戦でも,例えば砂漠や平原での戦闘のように,
海に近い捉え方ができるような地形の場合は,確かにどう来るかわからない.
しかし陸戦の場合,例えば冷戦時代の「フルダ地峡」や「音威子府峠」のように,「ここを通らないと侵攻兵力が速やかに進撃できない」ポイントがある場合は,そこを重点的に防御することで,防御兵力を有効に使える.
現在では偵察衛星情報などで,大規模な揚陸作戦の準備状況や,敵揚陸部隊の進発状況を把握することも可能になったが,それでも,揚陸作戦に適した地形の海岸に限っても,おいそれと的確な位置に防御側の兵力を貼り付けることは難しい.
軍事板
ロシア海軍歩兵



【質問】
制空権が完全では無いにも関わらず上陸作戦を行う場合どのような敵の妨害を受け,上陸作戦を成功させるにはどうすればいいでしょうか?
【回答】
冷戦期にソビエトが北海道に上陸してくる場合が,そんな感じの想定だったと思う.
敵の航空攻撃によって輸送船団にかなりの損害は出るが,ギリギリ上陸自体は成功する.
時々敵の空襲を受けるが,地上戦力ではこちらが優勢なので,散発的な空襲程度では進撃は止まらない・・・という感じか.
要は上陸側の兵力を防御側よりはるかに多くしとけばいいかと.
(ソビエトが北海道に上陸するならそういう状況にはならないだろ,っていうのはこの際置く)
一般論としては,
・揚陸船団が敵に発見され,海/空から攻撃を受ける可能性がある
・揚陸船団の進路がバレた場合,上陸地点に濃密な阻止線が引かれている可能性がある
・上陸地点の欺瞞に成功したとしても,揚陸中に空襲を受ける可能性が高い
これら脅威に対しては,
囮や欺瞞を駆使して,相手の裏をかいて奇襲的に上陸する(相手にAWACSなどがあった場合,それも非常に厳しい)か,持てる航空戦力を可能な限り護衛に注ぎ込み,強行的に上陸するかどちか.
前者は大船団ではバレるし,後者はそれなりの損害は覚悟.
どちらにせよ,そのような状況下で上陸後に満足な兵力を稼動させられるか,というのは難しいだろうね.
【質問】
威力偵察って何ですか?
【回答】
威力偵察(reconnaissance in force)の定義は次の通り.
陸自
敵の勢力・編組及び配置を暴露させるとともに,その反応を見るために行う限定目標の攻撃による偵察をいう.
米軍・NATO軍
敵の配置,兵力及び弱点を発見し,又は確認するため,また,敵の予備又は火力支援部隊の対応を強いるため,強力な部隊によって実施される限定目標の攻撃行動をいう.
その任務を命ずる指揮官は,その部隊の救出又は火力支援部隊のその成果の利用について予め準備する.
眞邉正行:編著『防衛用語辞典』(国書刊行会)より.
丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM
とりあえず,一発殴ってみて,相手が殴り返してこないようなら,そいつをみんなでタコ殴り.
逆に,殴り返してきたら,もっと弱そうな奴を探し出して,そいつからみんなでタコ殴りする,といった感じ.
【質問】
斥候と偵察の違いを教えてください.
【回答】
複数の斥候班を有機的に運用して情報を獲得するのが,偵察隊の仕事.
斥候班の上げてくる報告は,単なる情報資料であって,統合して分析しなきゃ師団長の判断に資する情報たりえないから.
斥候は斥候計画に基づき,定時および逐次に報告を上げながら前進する.
通常は交互に前進し,一方がやられれば,その接敵報告をもう一方が持ち帰れる.
仮に斥候班が全滅しても,「直前に報告のあった時点から次の定時報告位置の間に敵がいる」との情報を偵察隊がつかんだ事になる.
【質問】
後退と複合行動(これからは遅滞といいますね)とは,どう違うのか?
【回答】
遅退行動というのは,敵の侵攻を遅滞することを目的とする「進む・止まる・退く」を複合させた行動のことです.
しかし,攻撃や防御でも同じ目的を達することはできるわけで,両者も遅退行動ではないか,という疑問は出てきます.
ここで考えなければいけないのは,「目的の有無」なんですね.
遅退行動は,行動だけで成り立っているのではなく,そこには目的が必ず含まれているんです.
たとえば攻撃は,「停止しているか,わが方に進撃してくる敵に対し,我が積極可動的に進撃する戦術行動」であり,防御は「敵の攻撃を待ち受け,あらかじめ準備した場所において交戦する戦術行動」と定義されてます.
いずれも「行動のみ」なんです
しかし遅退行動には「決戦を避け,敵の前進を遅滞して時間の余裕を獲得するため,1〜数線の陣地による抵抗を行いながら後方に移動する防勢的な行動」とあり「時間稼ぎ」という目的が定義に含まれています.
しかし前線では「攻撃」「防御」「遅退行動」は同次元で選択肢にのぼります.
これは,攻撃に「敵の撃破」,防御に「敵の侵攻を阻止」と,限られた目的が既にあるためです.
【質問】
「縦深浸透」とは何か教えてください.
【回答】
敵の戦線に広い範囲で攻勢をかけて崩壊させるのではなく,戦線の一点にこちらの戦力を集中させてそこを突破し,突破した後は突破点を広げずに,戦線の後方に向かって,戦況図だとちょうど自軍の部隊が縦一列に並んでいるように敵領域に深く侵攻し,しかる後に部隊を広範囲に展開させて一挙に敵戦線の後方を制圧する戦術.
【質問】
助攻って何?
【回答】
指揮官が自分の使用できる戦力や労力(リソース)の大部分を投入し,作戦の主目標を攻撃を担うことを主攻といいます.
一方,主攻の任務遂行を容易にするために持ちうる戦力やリソースの一部を割いて充てて行う攻撃が助攻.
丼炒飯 in mixi支隊
【質問】
突破正面における助攻の配置,役割は何ですか?
【回答】
一般論で言うなら,こんな感じです.
┣
┣
┣
┣
┣
助攻 ―→
主攻 ――――→
助攻 ―→
┣
┣
┣
┣
┣
丼炒飯◆HY/YgdSbHM
突破口補強のための助攻なら.突破の際,助攻は主攻と敵の間に割って入る.
それらの部隊は,機甲部隊が開けた突破口の維持・補強・拡大が仕事.
例えば,助攻には敵を引きつけて拘束し,敵が主攻へ反撃しづらくする役目もあります.
例としてクルクス戦で独軍は,ソ連突出部の上下(南北)に主攻である機甲部隊を配置し,ソ連突出部の先端(西側)に歩兵部隊を助攻として配置しています.
また,緒戦のポーランド戦でも,敵中深く突破する機甲部隊とは別に,ポーランド軍を西部国境に張り付けるために歩兵部隊が配置されました.
それ以外にも陽動作戦として行われる場合もある.
空いたスペースに小野伸二が走り込んできて,彼に相手チームのディフェンスが寄って行った隙に,闘利王がロング・パスのを貰ってシュートを叩き込んだという場合,小野が助攻で闘利王が主攻.
【質問】
とるべき「戦術行動」の違いは,どこから生じるのか?
【回答】
〔略〕
〔たとえば〕ハサミにとって,「紙を切ること」と「肉を切ること」のどちらが効率的な使用法なのでしょうか?
もともとハサミは,薄い紙を切るために使いやすく作られたものですね.
紙じゃなくて布でもまったく同じことです.
ハサミの場合,肉よりも紙や布を切るのが効率的な使い方といえます.
紙や布を力を使わずに切れ,好きな形に切り取れる.
これがハサミを使う最大のメリットといえます.
ですから,ハサミの場合,紙や布を切るのが一番効率的な選択になるんです.
道具を効率的に使わない場合は,補助となる道具を併用したり,使用に当たって細やかな気配りが必要になります.
(肉をハサミで切る場合は,きちんと消毒するとかですね)
戦術行動もこれと同じなんです.
たとえば攻撃という戦術行動がもつ最大のメリットは「敵の撃破」「地域の占領」です.
しかしそれ以外にも,敵をけん制するのが目的の攻撃もあるんです.
この場合,先にご紹介した例でいうと「攻撃という道具を効率的に使わない」場合に相当します.
ですので,「敵の撃破」や「地域の占領」というメリットを得るための攻撃よりも,「目標をどう選定するのか?」「いつ攻撃を始めるのか?」といった面での細やかな気配りが必要です.
どの道具はどういうメリットを持ち,どういう特性を持っているのか?
これを知ることなしに,道具の効率的な扱いはできません.
「戦術行動という道具をいかに効率的に扱うか」の前に,把握しておくべきことがあるんです.
おきらく軍事研究会,平成19年(2007年)3月5日
【質問】
敵の位置が分からない状況で,市街地や複雑な山岳地帯でどう動くか判断するのって難しいよな?
典型的なシチュエーションを除けば,絶対的な正しい判断や定石,必殺技みたいなのはなく
「高いところは有利」
「稜線や建物のシルエットから体や銃身さらけ出すと見つかりやすい」
「死角を考慮しつつ注意深く進むべき」
「物音立てない様に注意すべき」
「チーム単位でも個人単位でもお互いに援護することが重要」etc
みたいな基礎的な事柄に気を付けながらがんばるしかない?
【回答】
戦術判断に絶対的とか必殺技なんてものは,そもそも無い.
しかし,状況に応じた妥当的判断は要求される.
ちゅうか,指揮官クラスの訓練ってのは,それを養うもの.
天才的指揮官が常に絶対的に正しい判断を下しても,隷下部隊全員が認識を共有して,その状況に応じた行動を取れなければ無意味どころか大混乱に陥る.
それよりは凡人の定石に則った戦術判断を全員が共有し,限定された戦術行動からの選択であっても,それを確実に全員が遂行する方が,部隊としての任務達成率は高まる.
その条件は敵も同じである以上,敵の動きも,ある程度は予測可能.
軍事板
【質問】
敵を包囲すると有利っていいますけど,具体的にどうして有利になるか教えて欲しいです.
初心者的には,包囲されている側全員が外側を上手く向けば,1VS1になるような気もしますし,背水の陣みたいに,包囲されている側の戦意が向上したりしそうな気もするんですけど.
【回答】
包囲されてるほうは行動範囲が狭くなるから不利
全てが戦闘部隊と仮定すると,包囲されている側は包囲の内側の兵が遊兵化する.
逆に包囲側は現存兵力の大半が敵に接触しているので,兵力を有効に使える.
すなわち軍隊ってのは,古今東西停止した状態で攻撃を受けるのが一番危険なわけ.
例外は城砦や塹壕による陣地などだけど,野戦では絶対に停止してはいけないわけ.
んで,包囲すると軍隊は停止するよね?
すると野砲にしろ小銃にしろ,格好の的になるわけ.
図で見れば一目瞭然.
○○○○○○○○○○○○○○○○
vs
●●●●●●●●●●●●●●●●
○○○○
○ ●●●● ○
○ ●●●● ○
○ ●●●● ○
○ ●●●● ○
○○○○
加えて近代戦だと,後方部隊が壊滅したり,補給路が遮断されたりと致命的なオマケが付く.
包囲されると補給が受けられなくなるから,手持ちの物資が尽きるとそれで終わり.
背水の陣ってのは,奇想天外であり得べからざる戦法を実施したから歴史に残っているだけ.
実際にそんなことをする指揮官は,歴史に残る馬鹿の汚名をかぶらざるを得ない.
軍事板
【質問】
色々な戦争映画を見て疑問に思うのですが,どうして,航空機による攻撃が可能なのに,歩兵で突入するのでしょうか?
たとえば「スターリングラード」では,序盤の戦闘では歩兵が突っ込んでいる(でも,このシーンがすごく迫力あるのですけど)し,先日放送していた,「ワンス・アンド・フォーエバー」でも敵の陣地が分かっているのに,歩兵で突入していました.
ヘリなどから,山の形が変わるくらいにブリブリ爆弾を落とせば,死人が出ずに終わると思うのですが,なぜなのでしょうか?
【回答】
・地上の塹壕やトーチカは意外と耐える.
・投入できる航空機の数も限度がある.
・守る側も穴を作るまいとよそから兵力を補充する
WWIIの硫黄島の話なんか調べられるとわかりやすいかもしれません.
太平洋戦争のときの硫黄島では,艦砲射撃と爆撃で植物が根こそぎ吹き飛び,山の形が変わるほどの火力を叩き込んでも,日本軍とその陣地はおおむね健在でした.
最近の事例ではNATO軍の空爆が行われ,9千発の爆弾やミサイルが打ち込まれたコソボ紛争においてですが,このとき攻撃の標的となったユーゴスラビア軍は,やはり大した打撃を受けてません.
「ほとんどユーゴスラビア軍の戦力は打撃を受けていない.あれだけの大規模空爆で,撃破した戦車は20台くらいではないだろうか」
「陣地構築や偽装,移動などで手抜きをしなかったユーゴスラビア軍は,大規模空爆下でも健在だった.
部隊の動かしかたから見て,指揮通信系等も機能していたことがわかる.
空爆では訓練された地上軍を潰せないことがわかった」
とは,現地視察へ言った外国の軍人の言葉.
ということで,空爆や砲撃は敵の戦力を削るのには役に立ちますが,その殲滅や陣地の占領はできず,それらは歩兵にしかできないってことです.
【質問】
森林における防御の方法を教えてください.
【回答】
1 森林外縁部における防御
(1) 森林外縁部においては極めて敵火力の集中を受けやすいので,防御築城は特に留意すること
(2) 外縁部よりも内部に後退した防御陣地を確保し,敵に対して奇襲的な攻撃をしかけるべし
2 森林内部における防御
(1) 森林内部では浸透・突破がたやすく,極めて流動的な戦闘になる場合が多いので
基本的に機動防御をむねとし,常に主導権を握りつつ攻撃的な防御戦闘を心掛ける
(2) 交通上重要な要点を確保し,それらと常に連携せよ
(3) 部隊の統制が難しいので,小規模な独立部隊を多用せよ,またそれらの連携は重要である.
【質問】
現代の戦闘では,火力の迅速な集中と戦車などの突破力があるから,塹壕などは無意味?
どんなに強固な塹壕でも,火砲で細切れにされるだろうし……
【回答】
防御って,永遠に続けていても負けるよ(笑)
防御の意義は,時間稼ぎと地域の確保だからねえ.
攻勢する味方の準備地域や時間を稼ぐとともに,攻撃経路を確保する意味もあるんだよ.
攻撃部隊の準備を助ける(=地域及び時間)防御は「集結掩護」
攻撃部隊の準備及び攻撃経路の確保までをやるのが「進出掩護」
防御部隊の勢力を確保しつつ上記任務を達成するのに,塹壕は有効なわけだよ.
緑装薬4 ◆8R14yKD1/k
逆に考えるとすぐわかると思います.
塹壕なしでみんな突っ立ってたら,砲弾一発でバタバタ殺されます.
仮に最終的には放棄せざるを得ない戦況であっても,殺してください状態で野ざらしは意味ない.
塹壕で頑張って「火力の迅速な集中と戦車などの突破力」を相手に強要し,その分時間を稼ぐと共に,他の戦線での敵の動きを止める.
塹壕は十分有効です.
ただ,昔と違って何週間も保つものではありませんから,戦況を見切って迅速に撤退〜降伏する判断が必要でしょう.
塹壕によって敵軍を食い止めよう,という戦術は成り立たないだろう.
しかし,現代でも塹壕は兵が砲弾や銃弾から身を隠すものとして非常に役に立つ.
むしろ,火力が増大している分,それから身を守る手段としての塹壕の意味は大きいともいえる.
塹壕戦によって国境を守る,といったような意味での塹壕はもはや無意味だろうけれど,塹壕そのものが無意味になった,ということはない.
第1次大戦における塹壕内部:ドイツ軍

◆◆◆組織規模関連
【質問】
すみません,軍隊の人数の数え方を教えてください
小隊は30人
中隊は60人
大隊は120人
とかするとき,それぞれ隊長込みの人数なんでしょうか?
【回答】
通常は隊長やスタッフも込みで人数を数えます.
隊長も隊の一員ですからね.
ただ,士官と下士官兵を分けて記述する場合も.
例えば,「○○中隊は中隊本部に士官○名,下士官○名,兵○名,隷下の三個小隊に・・・」といった感じ.
通常は
A小隊(小隊長1名+30名)
+B小隊(小隊長1名+30名)
+中隊本部(中隊長1名+数名)
中隊長が負傷して先任の小隊長が中隊の指揮を取る,という場合も有るけど.
なお,中隊なり大隊の定数が60とか120といった切りの良い数字の場合は,正確な値でなくおおよその値である事が多い.
実際は71とか154とか端数のある値になる.
中隊本部スタッフを仮に5名とすると,
小隊……小隊長1名+隊員30名
中隊……中隊長1名+中隊本部スタッフ5名+隊員62名(小隊長含む)
大隊……大隊長1名+大隊本部スタッフ+隊員136名
大隊本部ののスタッフは,手元の『コンバットバイブル』の,合算がやや怪しい編成表だと,ちょっと前のアメリカの歩兵大隊で大隊本部で171人.
普通の中隊よりでかい.
医療部隊や迫撃砲分隊,偵察小隊複数を含むのでこういう人数になる.
あと,時代や国で詳細は変わるけど,小隊や中隊の本部スタッフは補佐役の下士官(1ないし数名)や通信兵など.
他に車の整備や運用,補給や炊事の人もおるでよ.
軍事板
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/8926/hensei-i.html
↑なんかも参考になるかと.
【質問】
師団以上の組織は,軍・軍団・軍集団・兵団のどれが一番大きいのですか? それぞれ何個師団ほどですか? 指揮官は中将クラス?それとも大将クラス?
【回答】
第二次大戦のドイツ軍を例にとれば,
師団<軍団<軍<軍集団
となります.
「兵団」は,旧帝国陸軍が兵力秘匿を目的として使った名称で,実際は師団の場合も旅団の場合もありました.
指揮官の階級は,戦時にはかなり融通が利いたようです.
平時には,何処の国でも師団長は中将,軍司令官は大将が一般的でしたが,軍の規模が急激に拡大された大戦末期の米軍では,准将の師団長,中将の軍団長も珍しくなかったようです.
また,大戦後期の英本国軍やソ連軍機械化部隊のように師団を廃止した国もありました.
日本陸軍の戦闘序列には「総軍」という呼称もありました.これが使用されたのは,20年4月7日に戦闘序列が下令された第1総軍,第2総軍,航空総軍の3つだけです.
満洲軍(日露戦争時),南方軍,支那派遣軍,関東軍には『総』の文字は入っていません(非公式に「満洲総軍」「南方総軍」「総軍」などと呼ばれてはいたようですが…).
なお,これら4つの軍の司令部・司令官・参謀長は「総司令部」・「総司令官」・「総参謀長」と呼称されていました(ただし,関東軍の司令部等に「総」が入ったのは,17年10月1日から).
(HN "建武集団"他)
【質問】
独ソ戦の本を読んでいて,文中にソ連軍の「第○梯団」という記述があるのですが,これはどのような集団なのでしょうか.通常の師団,軍団制とは違うものなのですか?
【回答】
第一梯団は衝角として敵の戦線に穴を開ける役割.
第二梯団以降は後方に待機して,第一梯団の攻撃が成功すれば敵後方に進出し戦果を拡大する.
第一梯団の攻撃が頓挫した場合は,フレッシュな後方梯団を戦線に投入,
逆に第一梯団が撃破された場合には,戦線予備として戦線の穴を繕う.
'80年代,アメリカはこれに対抗し,第一梯団を食い止めている間に,戦闘に参加していない第二梯団以降も縦探攻撃で破壊する,エアランドバトル・ドクトリンを推進.
【質問】
分隊〜師団という区分はいつ頃出来たのですか?
【回答】
squad, platoon, companyなどの編成単位の用語は,フランス語起源です.companyはラテン語まで起源をたどれますが,それ以外の二つはわかりません.これらは,ローマ時代の編制単位に直接さかのぼるものではありません.
ローマ時代の最大の編制単位はlegio(軍団)で,配下に,10のcohortusを持ち,cohortusは更にcenturiaに分割されてました.そして,それぞれに指揮官が存在していました.
またギリシア時代では,たとえばスパルタでは,全男子はmoraと呼ばれる2000人ほどの単位に編制され,それが更に下位の編制を持っていました.
もっと前でも,たとえば紀元前1500年頃のカディシュの戦いでは,エジプト軍は三つの「師団」に分割されていたことがわかっています.
ただし,ローマ軍団のマニプレス,コホルス,レギオンと,中世の軍隊は直接的な関連はありません.
オラニエ伯マウリッツが整備した軍隊は,たしかにローマ軍団の影響を受けてはいますが.
中世の軍隊の編成(一応参考に).
最小単位はランス(槍)と呼ばれ,時代によって変化はあるものの,重騎兵(騎士)一騎に数名の従卒(小姓,馬方,荷物持ち)で編成.
後にイギリスでは騎馬弓兵(馬上から弓をいるのではなく,馬はあくまで移動手段)2〜3騎が編成に加わったようです.
中隊の先祖は傭兵隊,イタリアの都市国家に雇われた傭兵隊が先祖のようです.
イタリアでは,軽騎兵(アルメニア地方の傭兵)なんかが騎馬弓兵の代わりに加わっていたりする場合もあったとか.
その他,中世末期(14世紀ぐらい)には歩兵(武器はさまざま)が数人加わって,大体騎兵1〜3,騎馬弓兵(あるいは軽騎兵)1〜3,歩兵1〜3,その他雑用数人,代え馬が騎兵一人につき1〜5といったところ.
これらが幾つか集まってコンパニ(仲間,中隊の語源)となりましたが,これについて定まった定数はありません.
詳しくは「戦争の世界史」を
というわけで,近代的な師団はおそらくナポレオンあたりを嚆矢としますが,部隊編制ということであれば,ずっと以前から存在していることになります.
近代的な師団の編成は,ギベールの改革以降のフランスで発達し,ナポレオン戦争のころ完成しました.
連隊,大隊,中隊については,近衛コールドストリーム連隊の成立が1700年代のはず.
常備の連隊が成立したのは結構新しい時代のことです.
【質問】
.「師団」と「旅団」はどう違うんですか?
【回答】
旅団とは,おおむね連隊よりも大きく,師団よりは小さい部隊と思っておいたほうがいいだろう.
より正確に言うなら,
1)四単位師団(歩兵四個連隊+砲兵その他)内で各二個連隊から成る一個の部隊をを編成し,旅団長の指揮下においたもの.この場合通常師団長は中将,旅団長は少将が任じられた.
2)大隊〜連隊規模の歩兵や戦車部隊などに砲兵その他の支援部隊をつけて編成された,いわばミニ師団.ただし旅団の規模や構成は時代や国によって異なる.
【質問】
師団の師や旅団の旅は,なぜこんな訳語になったの?
【回答】
古代中国の軍制度に由来する.
当時は旅が5百人,師が2千5百人.
それをブリゲイド,ディビジョンの訳語に当てた.
【質問】
師団とか連隊とか大隊って兵士が何人ずついるのですか?
【回答】
現代のニュースうを見る時の基礎知識としては,米軍の場合で歩兵,戦車が500〜600人程度.連隊は戦闘編成では独立騎兵連隊が存在するだけ(管理上のナンバーとして「第○連隊,第一大隊」と書かれるが)で,上は旅団.師団は重編成で2万人以内.空輸用の軽で1万人程度.
イギリス軍も連隊は管理上(人事,募兵とか)の単位.ただし,騎兵連隊(戦車部隊である事が多い)は大隊規模で戦闘単位.大隊-騎兵連隊の規模も米軍と同じ.
フランス軍の連隊はイギリスの騎兵連隊と同じで数個中隊の編制.師団は旅団なしでソレを纏めて6000人〜1万人位.
自衛隊もフランスと同様.ただし,特科(砲兵)には大隊があって大規模.
くれぐれもWW2や南北戦争や幕末やナポレオン戦争時代にこの基準を当てはめないでくれ.
急増師団がぼこぼこ出てくるWWU後半の戦史を見ていると,混乱する事必至だが,これは覚えるしかない.
旧日本軍では,四単位師団・戦時編成(昭和12年編成の第三師団)で,25000以上.
同じ四単位編成でも,昭和11年に定められた平時編成では12000名.
衛隊の乙師団で,たしか7〜8000名.
【質問】
よく師団が最小戦略単位と申しますが,旅団がそうなる場合もある?
「戦略単位」と呼ばれる条件は独自に司令部持ってる事?
【回答】
No.
戦略単位である要件は,自己完結性.
指揮下の部隊のみで補給から戦闘まで全て行えること,つまりそれら一連の部隊を全て指揮下に収めていることです.
つまり,他の部隊の支援を一切受けずに独自に作戦を展開できることが,自己完結性であり戦略単位の要件.
日本軍の例ですと,いわゆる独立混成旅団などは戦略単位として成立しています.
君が知りたい部隊の指揮下にどんな部隊が編成されているかきちんと調べてごらん.
単なる戦闘部隊以外に偵察だの通信だの補給だの輸送だの医療だのといった諸々の部隊がいるのかどうか,を.
軍事板
【質問】
連隊戦闘団って旅団とどう違うんでしょうか?
【回答】
人員規模や作戦上の駒としての扱いの点ではほぼ近い内容.
ただし,旅団は旅団戦闘団という言い方が別にある.
最近は平時から旅団戦闘団を米陸軍は組織しているけども.
歴史的には米陸軍の場合,連隊戦闘団というものがあったのは,第二次世界大戦から朝鮮戦争あたり.その後は部隊の改編が様々あり,今では連隊と自分で名乗っている組織(扱いは旅団と同様)は空挺師団と,空中強襲師団に機甲騎兵連隊,騎兵連隊しかなくなった.
旅団隷下の各大隊は連隊名を上に冠しているけど,これは伝統を引き継ぐという意味合いが強い.
自衛隊の場合は,演習の時にいくつかの戦闘部隊や支援部隊を連隊を中核,基幹に組み合わせて運用しているものが連隊戦闘団.
旅団は平時からあるもので,11旅団(北海道),12旅団(北関東と新潟),13旅団(山陰,山陽)などがある.
これらは師団だったものを改編してできたもの.
【質問】
名誉連隊長がいる連隊では,名誉連隊長と実質的な連隊長は別物で,正規の命令系統に立つ人物は「副連隊長」なのか「連隊長」なのでしょうか?
つまり,名誉連隊長といえども連隊長だから,二人の連隊長を置くことはできない,故に実質の指揮は副連隊長が執る,なのか,名誉連隊長は命令系統とは関係ないから,連隊の指揮を執るのはやっぱり連隊長(勿論正規の軍人)なのでしょうか?
【回答】
名誉連隊長というのは,連隊のOBへ与える名誉称号.
特に軍や政府で高官になった人物に与えることが多い.
あと,何らかの外交上の儀礼とかで.
もちろん,直接の命令権なんかないぞ.名誉連隊長ってのは命令系統の外にある.
正規の連隊長とは別物だ.
命令系統の中にあるのは正規の連隊長以下の面.
ぶっちゃけ,一つの連隊に10人以上名誉連隊長が居ても,運営上は問題無い.
確かホーンブロワーで,功成ったホーンブロワーがバス勲爵士に任じられるとともに,名誉連隊長職も授けられるが,これは王室から年金を受け取るための名目に過ぎなかった.
ゆえに「名誉」とつくのはそんなもんだという事
また,絶対王政期とか,近代階級制度成立以前だと,「隊長」が名誉職で「隊長代理」が指揮を執るというパターンもありうる.
たとえば,近衛銃士隊長シャルル・ダルダニャン(例の彼だ)の正式な職名は銃士隊の副隊長.隊長はルイ14世御自身が勤められることになっているので.
そして副隊長の代わりに副隊長補がいる.
課長補佐代理みたいな役職だけど,待遇は他所の副隊長並…というかエリート部隊だからちょっと上.
ただし,その場合でも,指揮官の階級は大佐にしておかないと,他所の部隊との連携の際の指揮権の順番がちぐはぐになる.
軍事板
【質問】
歩兵部隊だけで戦闘団を作る事はできますか?
【回答】
戦闘団って言うのは要するに,上級部隊(師団OR旅団長)が,指揮下の部隊を指揮しやすいように分割して再編制したものニャ
普通は,基幹となる戦力(通常は歩兵か戦車)に,各種戦闘部隊を付属させたものを指すニャ.
例,自衛隊の連隊戦闘団,国防軍のかうんぐるっぺ
単に歩兵大隊しか居ないのであれば,歩兵大隊×3でしかないし,数個大隊規模の,諸兵化連合部隊が居るのなら戦闘団を名乗っても問題ないニャ.
(末期ドイツとか言うニャ)
ドイツのSS第一装甲師団の場合ニャら
戦車主力の ぱいぱー戦闘団
歩兵工兵メインの さんでっひ戦闘団
歩兵と砲兵メインの はんせん戦闘団
偵察メインの くにってる戦闘団
と言う風にニャ.
その防衛隊が戦闘団として編制されているのなら戦闘団だし
単なる歩兵大隊の集まりなら歩兵大隊ニャ.
まー,単なる歩兵大隊だったとしても単体で放置されてるわけは無いので,後方に全般支援砲兵か直援砲兵が待機してるニャろうが.
名無し謎猫 ◆V2ypPq9SqY
団が附くってのは昔から師団/旅団等あるが,基本的には
「自己完結しており,それだけで(相手の規模にもよるが一応)どのような状態にも対応できる存在」
のことが多い.(初期の師団には1個師団は2個歩兵旅団+支援部隊という時代もあったが)
大抵の場合は「団がつく」ー自己完結している=輜重/段列や衛生等までをも含む諸兵科連合なのではないかな?
つまり,主兵のみならず通信や主計や工兵そして支援の砲兵や野戦病院と補給のための輜重や整備部隊....で,あとはその部隊規模により,師団なのか,その小型の旅団なのか,はたまた更に小型の連隊戦闘団なのか..さらには,規模的には大隊規模の大隊戦闘団等も考えられると思うし,小さな砦の守備隊を独立部隊扱いとするならば中隊戦闘団位のもあるのかもしれない.
ただ,軍隊は大抵の国において零細企業規模ではなく大企業以上の規模なので,中隊程度の人数ならばわざわざ独立採算制の支社や営業所あつかいにせず,どこそこに親部隊を持つ派遣隊(出張所扱い)にするのが自然だと思うが.
そうでないと,戦闘以外のマンパワーを取られ過ぎてコストパフォーマンスが悪いと思う.
歩兵だけなあ・・・どこかの砦へ出ていた分隊規模(10人前後)の分遣隊があったとして,派遣元の親部隊が何らかで移動するがその砦だけは手が離せないのでそのまま勤務,
しかし後任の部隊へ転入するわけにもいかず(以前になんらかの軋轢があったとか等)しょうがないのでその派遣分隊だけ方面軍直轄になり・・補給はいままで親部隊がしていたが,上記の理由なのでその分隊から交代で歩兵が方面軍まで補給に往復する(輜重のかわり)・・分隊規模なので工兵は無し当然医療関係/ヨーチン等も分隊規模なのでつかない....なら可能かと思うたが,独立している以上戦闘記録の為に主計兵が・・・兵長の1名くらい?方面軍から配属されてきそうやな.うーん・・・・
へち in mixi支隊
【質問】
「連隊」という単位が殆どない,米軍のような軍隊が何故あるの?
【回答】
かつての欧州では,城持ち貴族等がある地域(自領)で募兵を行って連隊を編成した.
だからかつての陸軍の編成というのは,私兵の募兵単位の連隊が基幹であった.
ここで大事なのは「地域別で編成」と云う所である.
英王室を例に取ると,リズ自身は近衛グレナーディナー連隊と近衛コールドストリーム連隊が私有連隊であり,エディンバラ公がスコットランド連隊を,チャールズ皇太子はウェルズ連隊を私有している.まあ中共党に比ぶればささやかではあるが(笑).
彼・彼女らは「名誉大佐」「名誉連隊長」であり,連隊旗を指揮権の象徴として連隊長に渡す.
日本でも徴兵区域を区分して○○(地名)連隊としてあった.連隊旗は天皇から渡される.
乃木さんみたいに連隊旗を西郷軍に奪われるスカタンも居たが,別段,其れで乃木の連隊が西郷軍の指揮下に入った訳ではない(笑).
ちなみにこの連隊旗は英語では「スタンダード」と言い,基準を意味する.
つまり,「連隊」は元々地域を担当し地域を警備するための編成単位なので,(英語で”地域”を意味するリージョンと”連隊”を意味するレジメント(レギオン)は元々の語は同じ),米連邦軍のように「地域警備」の任務がほとんどない軍隊には,連隊を編成する意味があんまりない.
ついでに言うと陸上自衛隊の「連隊」が諸外国の編成では「大隊」規模でしかないのにそう称しているのには,そういった事情もある.
軍事板
【質問】
陸軍の部隊でたまに「支隊」というタイトル見掛けますが,これはどういう場合に使用されるんですか?
【回答】
要するに別働隊.
師団や旅団の一部を抽出して臨時に独立して行動するもの.
連隊・旅団などは平時の編制であり,戦時では諸兵科を併せて戦時編成にする.普通歩兵連隊なら,砲兵隊,騎兵部隊など他の兵科の部隊と併せて諸兵科連合部隊を編成する.これを戦闘団とよぶ.
その戦闘団の中で特に,中核になる連隊を持たず自由に編成したものが支隊.
上陸作戦や橋頭堡の防衛,侵攻など独立して戦闘可能な兵力が必要な場合に編成される.
ドイツ軍のカンプグルッペ,アメリカ軍のコンバット・チームなどと大体同じもの.
米陸軍物の訳語の場合,TF,taskforceの訳語に当てている場合がある.
これは大隊(中隊×3)を基幹とし必要に応じて中隊を他の大隊と交換したり,工兵,憲兵,民政などが加わって編成されているもの.
ちなみにこのTFは,空母を中心とする機動部隊などにも第二次世界大戦時には使われており,規模が大きく違うので注意が必要.
具体的には例えばイラクのモスル(人口100万名以上)の市街を一時期2個TFで担当していた時期がある.
一方,タルアファルと周辺(シリアとクルド人自治区を繋ぐ要衝.モスルから西にある)には通常の編制では3個大隊を有する1個機甲連隊が当てられていた時期がある.
このように対内乱作戦,支援および安定化作戦においてはかなり地域により様相を異にする.
例えばラマディでは毎日のように戦闘し建物の外にでると狙撃の危険性があると報道されている.
軍事板
支隊は部隊長の名前で呼ぶ――例えば山田中佐が部隊長なら山田支隊,スイ大佐が指揮官ならスイ支隊,内山田がリーダーなら「内山田洋とクールファイブ」(なまんだぶ……)――場合もあれば,そうでもない場合もあり,色々.
ニューギニアで戦った「南海支隊」の支隊長は「堀井」少将だし,ガ島の「青葉支隊」を率いたのは「那須」少将.青葉ってのは支隊の建制上の所属である第2師団の所在地の仙台の青葉城にちなむ命名.
南海ってのはよくわからんが,たぶん支隊の主力が四国(南海道)の聯隊だったからだろう.
【質問】
陸軍の部隊編成に関しての質問です.
私の調べた限りでは,各国とも時代を問わず一個小隊は30〜40人程度で,これが3〜4個で中隊になるようですが,この小隊人数や,中隊内の小隊数には,合理的な理由があるんでしょうか?
【回答】
1人の人間が掌握出来るのは,せいぜい8人らしい.
分隊長が8〜9人の分隊を率い,
小隊長が,2〜3人の分隊と4〜5人の小隊本部で構成される小隊を掌握
8×3=24+5として29人
中隊長も同じ
数個の小隊と,中隊本部を率いても8人前後を掌握すれば,中隊を指揮出来ることになる.
【質問】
本部管理小隊/中隊というものについて調べていますが,中隊〜連隊の編成内容について書かれた資料や
過去ログには行き当たるのですが,本部管理隊そのものの編成内容とか,仕事の役割分担だとかには運悪く見つける事が出来ません.
(特に書籍等は予算などの問題もあったりしてあまり読めていません)
どなたか親切な方がいれば,詳細なものでなくとも簡単or簡潔なもので良いですので,お教えくだされば幸いです.
【回答】
特定の軍隊ではない一般的な歩兵連隊に付属する本部管理中隊の場合(モデル).
・中隊本部
・連隊本部班(連隊本部勤務の兵・下士官)
・対射撃分隊(音源評定)
・通信小隊
・情報小隊(斥候偵察)
・衛生小隊
・工兵小隊
・補給小隊
・整備小隊
・・・等の内容が基本でしょうか.
これに,軍旗小隊や対空・対戦車小隊等の実力ユニットが加わることもあります.
つまり「中隊本部+連隊本部班+管理・支援小隊+連隊直轄小隊」の集合体が本部管理中隊となります.
ちなみに中隊長は連隊段列の管理者となります.
なお,後方支援隊とはまた別に,衛生や補給の小隊が付くかどうかは,その軍隊が何を重点に整備しているかによって違いが出てきます.
ともあれ連隊本部とその周辺の世話をするためだけの「本部中隊」に「(連隊全般に対する)サービス部門」が加わったのが「本部管理中隊(HSCo)」です.
(管理とは言っても本部をお世話するという意味ではない.H&$なのである)
ですから他にサービス部門が独立している場合は,本部中隊だけというのが一般的ですね.
勿論,中隊モデルの一部小隊が中隊規模以上で独立している場合はあります(工兵中隊とか整備中隊とか)
.
また逆に,通信中隊(連隊全般支援)があるのにもかかわらず,本部管理中隊内に通信班・小隊を別に抱える場合も考えられます.
ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA
【質問】
小隊のメンバーってなんでそれぞれ役割が決まってるの?
一人でも欠けたら困ったりしないの?
【回答】
小隊では役割はさほど厳しく決まっているわけではないと思います.
機関銃にしても対戦車誘導弾にしても有資格者がいれば引き継げるでしょうし,小隊長や小隊軍曹については指揮の継承順位が定まっています.
衛生兵にしても戦闘救命員の講習などがあれば一応,近いものがいることになります.
それに,小隊はある程度,人が減っても互いに補えるようになっています.この人が減るというのは戦闘により人を失った場合のみならず,平時でも人員不足で人が来なかったというような場合も含むわけです.
また,小隊や中隊長や大隊長が小隊同士をくっつけたり,一端合流させて新たに隊を作るなどの方法でも人員不足は解決できます.
軍事板
【質問】
戦場において,歩兵が(部隊として行動するが)単独で戦闘するなんて有り得るのでしょうか?
見えるところに味方がいない,みたいな.
【回答】
1兵士が部隊からはぐれて行動するという事態は戦場では良くある話.
それでも事前に,はぐれた場合の集合点や行動を決めておくのが一般的なので,はぐれた兵士はそれに則って行動します.
当然戦闘もそれに則って行うようになりますが,部隊と合流するまでは「個人の防御の為の戦闘」になりますね.
それさえも出来ない程離れてしまった場合は,完全に遊兵となりますので,前に出るより後方に下がるように行動しますね.
ドカン・オオカミ◆s6tJH5.VuA in 軍事板
【質問】
テレビゲームの「メタルギアソリッド」や映画「ランボー」みたいに,主人公が敵国に単独潜入.破壊工作や戦闘活動を実際に行った場合,どれほどの効果が期待されるのでしょうか?
また,生還率はあれほどまでに高いのでしょうか?
【回答】
基本的に兵士がたった一人で潜入して行う作戦を立てるようなことはそもそもしない.
なぜなら数人ならば,一人がやられても他の者が作戦を続行あるいは遺体なり負傷者を運んで撤退できるが,一人ならばやられた時点で作戦失敗だから.
他にも休息時に見張りがいない,たった一人で周囲を警戒しなければならない,攻撃を受けたときに援護してもらえないなど単独行動にはメリットがまったくない.
地続きの国へ陸上から侵入するんであれば入る事はできるだろうけど,できるのはせいぜい要人暗殺ぐらいだろうな.
第二次大戦時の英国の特殊作戦部(SOE)の工作員がフランスなどに単独で潜入したことはあるが,これだって現地ではレジスタンスの支援を受けて行動する.
第二次世界大戦中にドイツがUボートで米本土東海岸に工作員を上陸させたり,連合国がライサンダーという複葉機だったかで,OSSの工作員を占領地域に降下させたケースでは,前者はすぐばれて逮捕.
後者はレジスタンス組織と連携できた例もある.
レジスタンス組織は例えば,欧州上空で撃墜されたパイロットの救出とスペインへの逃避を支援する能力なんかはあったようだ.
単身潜入のケースでは,ベトナムでのフェニックス作戦で,ある狙撃手がベトコン勢力圏内で,暗殺を実行してる.
これだって,数日かけて目標に忍び寄り(動けないので小便もズボンの中でするハメに),一発撃ちこんで必死になって逃げるような作戦なわけだけど.
破壊工作や戦闘活動を実際に行った場合,これを実際にやってるSASのパトロール隊が湾岸戦争では,8人チームとかでやってたことを考えれば後は自ずから答えは出るかと.
軍事板
【質問】
戦場でもし所属部隊からはぐれてしまったら,どうすればいいの?
【回答】
無理に戦おうとせず,戦場を離れるのが基本.
基本的に兵士ってのは部隊組んでナンボなので,一人でランボーやって勝てるほど戦場は甘くない.
で,戦場を離れた後は原隊を探す.
しかし,この際に憲兵に見つかったりするとえらいことになる.
敵前逃亡は軍法会議ものだから,WW2時だと懲罰部隊に送られたり,最悪銃殺される可能性もある.
これが末期戦とかだともうぐちゃぐちゃになる.
手当たり次第に,戦闘を行っている部隊に臨時に組み込まれることも少なくない.
『ラスト・オブ・カンプフグルッペ』(高橋慶史著,大日本絵画,2001.10)なんか読むと,そういう運の悪い連中のことが分かるかと.
軍事板
◆◆◆兵科別
【質問】
軍人でも
歩兵は足腰が強靭.
工兵は腰や腕の筋力が発達している
とか,兵科によっても特徴があるの?
でも,歩兵隊員の一日30km〜40kmを40〜50kgの完全装備で軽く歩き通すというのは凄いね,やっぱり.
【回答】
昔は,大人は一日に10里(≒40km)歩けるもの,だったそうだから,経験的に人間の限界はこんなものなんだろう.
ま,荷物の重さは段違いだけどな.
陸上自衛隊の基本カロリーは一日3400,
もしかしたら今は基準が変わっているかもしれない.
ちなみに,遙か昔このへんの規則が制定されたときには,パイロットや空挺隊員に支給される加給食は卵,牛乳などタンパク質を重視したものを基本に考えていたらしい.
あと,兵士は基本的に力仕事が多いから,特別にトレーニングしなくても,そこそこ鍛えられる(もちろんトレーニングはする).
肉体労働者が(自衛官も肉体労働者だが)ガタイ良いのと同じことだ.
「荷物の重さは段違い」

【質問】
四角形の中に楕円や斜め線等が入っている,部隊の種類や規模を表す記号のことをなんと言うのですか?
また,その一覧などを見れるサイトはありますか?
【回答】
「部隊記号」もしくは「記号」と称される.
http://www014.upp.so-net.ne.jp/rising_sun/kurt/symbol.htm
ある程度の規則性はあるが,種類は膨大かつ増えてくので完全に網羅するのは困難だろう.
自衛隊の教範も,記号符号だけで一冊の本だし,改定されるたびに増えてるし・・・
【質問】
教えてください.○○には師団とか歩兵とか入りますが,具体的にはなにがどう違うんでしょうか?
自動車化と機械化なんて区別がようわからんです.
自動車化○○,機械化○○,装甲化○○,機甲化○○
【回答】
| 自動車化 | 部隊の歩兵が全部自動車(トラック)に乗って移動できる. |
| 機械化 | 部隊の歩兵が装甲車や歩兵戦闘車に乗って移動とか戦闘できる,補給,輸送,支援などの後方部隊もみなトラックや装甲車で移動する.戦車も付いてる場合あり. |
| 装甲化 | 機械化と同じ.翻訳された原語の訳し方の違い. ドイツの場合は部隊編成に戦車部隊が組み込まれた機械化歩兵部隊のこと.”化”を付けず,装甲師団と表記するほうが,日本語では一般的. |
| 機甲化 | 上とほぼ同じ.原語が英語系だと,こう訳されることが多い. 単に「機甲部隊」と言った場合は戦車部隊の事を指す.すなわち,戦車が主体で,それに装甲車や歩兵戦闘車に乗った歩兵が付属した部隊. |
【質問】
「自動車化師団」・「機械化師団」・「機甲師団」の違いがいまいち分かりません.
ご教授の程を宜しくお願いします.
【回答】
国によって違うし時代によっても違うので,詳しくはきちんとした編制表当たってもらうとして,
・機甲師団: 戦力の中核は戦車で,支援兵科としてその他の部隊を含む.
・機械化師団: 戦力の中核は歩兵戦闘車に乗車した歩兵で,支援兵科としてその他の部隊を含む.
・自動車化師団: 戦力の中核は乗車した歩兵で,支援兵科としてその他の部隊を含む.
機械化師団と自動車化師団との差異は,前者においては,歩兵は乗車戦闘も可能な専用の歩兵戦闘車に乗車しているのに対し,後者はトラックに乗車して移動していて,戦闘には徒歩で参入するような状態であっても「自動車化」とされる点にある.
でも,この違いは結構微妙で,そう呼称されてもそうではなかったりする.
逆にWWIIのアメリカイギリスの歩兵師団は,ほとんどが乗車で移動したが,別に「自動車化」の呼称は冠されていない.
日本軍の場合は「機械化」のかわりに「機動歩兵」という用語を使っていたりするし.
上三つのいずれのケースでも,支援部隊は自動車化されて車両で移動できるようになっている.
ただし,たとえば砲兵を取ってみれば,自走化されていることもあるし,牽引車が装備されているだけだったり,これも様々.
【質問】
自動車化された歩兵部隊とされていない歩兵部隊では,行軍速度は具体的にどれほどの差があったのですか?
移動箇所は路上(整地),部隊は中〜連隊規模の場合でお願いします.
【回答】
自動車化されてない歩兵部隊でも,輸送隊の支援受けてたら車両行進になるけどなあ・・・
徒歩では,2キロ行進と4キロ行進と6キロ行進がある.
基本的には時速4キロの行進だが,山岳地や何かだと疲労によって落伍者が出るから2キロ行進とかにすることもある.
ちなみに,WACの基準は2キロ行進だ.
最初の休憩地点(PP1)では,通常20分から30分の長めの休憩をとる.
これは,半長靴を脱がせて靴下のずれをとったり,いろんな不具合事項を是正するためだ.
車両行進なら,このときに車両点検をしてボルトが緩んでないか,オイルの漏れはないかと点検する.
それ以降は約1時間ごとに10分の休憩をとる.
長く休みすぎると体がこわばってきて辛くなるからだ.
一方,車両行進の場合,車両の特性や道路条件にもよるが,おおむね1〜2時間に1回の休憩をとる.
高速道路なんかだと,車両故障もそうだが,ドライバーの疲労回復の意味のほうが大きいので,2時間ごとだがな.
富士への演習なんかだと,海老名SAのメロンパンははずせない(笑)
緑装薬4 ◆8R14yKD1/k
行軍速度は乗り物の違いが大きくでるけど,進撃速度をみると実は話は大きく変わる.
相手があってのことだけど,実は進撃速度ってのはそんなに歴史の上で大きく伸びていない.
行軍速度も徒歩なら時速4km,自動車なら時速30〜40km.ざっと10倍違う.
【質問】
戦車メインの師団の名称で,戦車師団と機甲師団と装甲師団の表記があるのですが,厳密な日本語としてはどれが正しいのですか?
【回答】
日本陸軍に関しては「戦車第○師団」と公文書で表記するので,これが正解.
海外の戦車部隊の和訳については,訳者のセンスしだい(byなっち.
鷂◆Kr61cmWkkQ
とはいえ,WW2ドイツのそれは「装甲師団」と訳すのが一般的.
また,ソ連軍は「戦車師団」と訳す場合が多いと思います.
時代,国を特定しない場合は,「機甲師団」を用いるのが殆どです.
丼炒飯◆HY/YgdSbHM
【質問】
近接歩兵が歴史上長らく軍隊の主役であった理由って何でしょうか?
軽装備の歩兵に弓や石を持たせ,ヒット&アウェイで戦い続けていれば,殆ど無傷で勝てると思うのですが.
【回答】
ヒット&アウェイには限界がある.一人が一発で決めてくれればいいが,そういうわけにもいかないだろう.
弓はその連射性にあり,連続していっぺんに撃った方が効率が良い.
一人こっちが逃げても,相手も追ってくるので,距離は変わらん.そんな事でいちいち陣営を崩せるわけが無い.
そうなると,接敵されれば弓兵はほぼ無力.
それどころか,弓兵だけなら騎兵で蹂躙されて終わり.
そう考えると,弓はあくまで支援用の武器であり,軍団の中心となる兵器ではない.
【質問】
世界の軍には「山岳部隊」という部隊があるそうですが,どのような装備を持ち,どのような訓練を行っているのか知りたいです.
(特にどこの軍について,という希望はありません)
日本にも該当する部隊はありますか?
【回答】
ひとくくりにするのもあれですが,山岳部隊は,読んで字の如く,山岳戦に特化した部隊です.
従って,厳しい自然環境である山岳地帯での行動が出来るよう,登山訓練,登攀訓練などを行います.
また,基本的に補給は難しいので,サバイバル訓練なども行われます.
装備としては,山岳地帯での行動が可能なように,防水,防寒装備なども充実しています.
また,登山装備としてハーケンやザイルなどが支給されています.
移動手段は基本的に徒歩(場合によっては家畜(ロバなど)を用いる場合がありますが)なので,携行武器としては小銃,迫撃砲,機関銃などを主として,後は人力または家畜によって牽引するか,分解可能な軽砲を装備するくらいであり,車輌を使うことは少ないです.
(眠い人 ◆gQikaJHtf2)
特に高山で戦う状況が想定される国では,その種の部隊を置くようです.
スイスには,登山やクライミングの技術を学ぶための陸軍の訓練施設もあります.
訓練内容は登山,クライミング,スキー,山岳地域でのパラシュート降下など登山技術&山岳地での軍としての行動の訓練が行われます.
当然,装備類も山岳用に,一般とは別のものが用意されています.
自衛隊には専門の部隊はないですが,北陸辺りの部隊で,山岳戦訓練をしていたような記憶があります.
【質問】
「トリビアの泉」で自衛隊のレンジャー訓練が紹介されていましたが,そもそも,なぜ特殊部隊の事を「レンジャー」「コマンド」と言うのでしょうか?
【回答】
米のレンジャーは,仏・インディアン戦争時に遊撃部隊的なものとして編成されたのがはじまりで,
レンジャーの名は元々は山岳監視人の意味で,これ出身系の者を隊員にしたから,あるいは任務内容から付けられたとも言われています.
そしてWW2中の1942.6に,英コマンド(後述)に倣って編成されたのが米陸軍のレンジャーで,戦後解体されますが朝鮮戦争で再編成され現在に至ります.
自衛隊のレンジャーは,米に倣って設けられました.
ただし,自衛隊ではレンジャー隊員という資格が与えられるもので,レンジャー部隊というものは平時には存在しませんが.
なお,現在の米軍においては,rangerは特殊作戦群とは別の存在です.
確かに似てはいますし,特殊作戦部隊の隊員を輩出している部隊ではありますが.
例えば,映画「ブラックホーク・ダウン」を見ると分かるんですが,レンジャーはデルタと同じ作戦に加わっていますが,やることにはそれぞれ違いがありました.
レンジャーが目標の建物を含む街区を封鎖し,デルタが建物に突入,目標確保という流れでした.
特殊作戦部隊がやっていることについては,アンディ・マグナブ著「SAS特殊任務」などを読むと良いかと.
【質問】
特殊部隊を指す言葉として「コマンド部隊」というのもありますが,「コマンド部隊」は「レンジャー部隊」と同じものなのでしょうか?
【回答】
英のコマンドは,語源はオランダ語commanderen
(英語でcommand)です.
第二次ボーア戦争(1899-1902)の際に,イギリス軍に抵抗したボーア人(南アフリカに入植した白人)の遊撃隊がこのように名乗り,これが英語に取り入れられて,第二次大戦中にイギリスの陸軍や海兵隊が編成した特殊部隊が,コマンドーと呼ばれるようになりました.
そしてWW2中の1940の英軍の大陸撤退直後に,大陸の独軍へ奇襲的な小規模攻撃を行う部隊として英陸軍内にcommandが(同時期にSAS,SBSも)組織されます.
以降,クイーンズイングリッシュでは特殊部隊を指す語としてspecial
serviceと共にコマンドも用いられるようになります.
WW2当時は英米で呼び名が異なるだけだったのですが,米では42.7に編成された特殊任務部隊(44年解散)
の言葉もあり,やがて
レンジャー=遊撃・偵察系
特殊部隊=より特殊な任務
を指す言葉へと分化して いきます.
【質問】
特殊部隊って陸軍海軍と別れてる場合多いですが,一つにするのは危険なのでしょうか?
【回答】
各軍のニーズによって設立されるから.
一例だが,陸軍の特殊部隊に,上陸に先立っての海中障害物の爆破処理なんてニーズはほとんど無い.
ひょっとして,特殊部隊ってみんな同じ事やってると思ってるのか?
もっとも,アメリカみたいに各4軍でそれぞれ充実した部隊を持ってる例のほうがかなり稀有な例.
そのアメリカも今では,各特殊部隊を統合して管轄するUSSOCOMという組織の下,運用されている.
軍事板
青文字:加筆改修部分
BTR-80に乗る,ロシア内務省所属特殊部隊員
ロシアのように,めっちゃ分かれ過ぎというのも,ちと考え物ですが


【質問】
平時に工兵が民間の建設や鉄道・道路工事などに関わることってあるんですか?
【回答】
とてもよくある.
アメリカじゃ公共工事の主体になってる.
自衛隊もやってる.
ただ米軍では工兵部隊が公共事業をするのではない.
工兵部隊を統括する陸軍工兵隊(U.S. Army
Corps of Engineers Distric)って組織がある.
別名:陸軍建設技術本部(Engineering and
Construction Divsion,)
http://www.usace.army.mil/
ってあるとおり,アメリカ陸軍工兵隊は日本で言うところの(旧)建設省のような組織.
公共工事以外にも建築基準の策定や検査,橋梁河川の管理(沿岸警備隊と共同)など任務は多岐にわたる.
まあ,工兵による土木工事の起源は,カエサルのローマ軍まで遡るよね.
【質問】
軍隊の土木工事技術が,実際に民間へ技術移転した例はあるのか?
【回答】
例えば戦後間もない頃の日本のダム建設には,米軍工兵隊の教範が役立てられている.
***
首都圏を走るJRの電気の大部分は遠く信濃川を流れる水の恵みから来ています.
この発電所はJR東日本自前のもので,計画が立てられたのは1919年のこと.
実際の建設工事は1931年から行われ,1939年に第一期工事が完成し,千手発電所での発電が開始されます.
その後,電化の進展と共に増強が行われ,1951年から小千谷発電所,1990年からは新小千谷発電所が稼働し,約45万キロワットの発電を行っています.
このほか,川崎には火力発電所があって,これらで首都圏の電車や新幹線の動力を賄っているわけです.
これら水力発電所は.水路トンネルによって取水口と発電所の位置を話して落差を得る方式で,信濃川の水を宮中で取水し,水路トンネルを経て,千手と小千谷に発電所を設けました.
この発電所には,いずれも調整池が付随しており,千手には浅河原調整池,小千谷には山本調整池,新山本調整池があります.
これが何のためにあるかといえば,ラッシュアワーに利用する為のものです.
日中や早朝深夜の様な閑散時は,水路トンネルから水槽を通じて発電機に水を直送して発電し,同時にその余剰水は調整池に貯めておきます.
そして朝夕のラッシュアワーになると,発電量を増すため,調整池からも水を供給して発電能力を高める訳です.
朝のラッシュアワーが終わると,この調整池は殆ど空になりますが,水量の多い信濃川では,夕方になると調整池は再び満杯になっているそうな.
この為,この地域に住んでいる人は居ながらにして東京のラッシュを想像出来る訳です.
これらの調整池のうち,旧山本貯水池は,日本初の機械化施工による大規模工事でした.
この調整池は,1954年に竣工しましたが,工事着手は1950年代初め.
小千谷市内のスキー場として知られていた山本山の山裾に沿って,土堰堤を造り,水を湛水するもので,まぁ,農村の溜池を大規模にした様な感じです.
堰堤の長さは926m,堤体積66万m^3,有効水深7m,有効貯水量103万m^3に達するものです.
この時の土工量は130万m^3.
この調整池の準備工事は1951年に始め,本格工事は1952年から,使用開始は1954年11月1日と,スケジュールが既に決まっていました.
ですが,水が多いと言う事は,降水量が多いと言う事でもあります.
実質工期は2年足らず,しかも,この地域は日本有数の豪雪地帯であり,冬場の工事は不可能.
でもって,夏場(5〜10月)も山沿いであって雨が多い地域.
この調整池は,土砂や礫などの土質材料を少しずつ積み上げ,締め固めて造るものですから,雨が降ると固める事が出来ません.
かと言って,全然水気がなければ良いかと言えば,そうではなく,転圧締め固めの為には用土が最適含水比の状態になければなりません.
其処で,この工事には転圧締め固めの年間作業可能日数とか時間を,あらかじめ推定するため,天候,つまり,その期間の降水量,日照時間,気温,天気の情報が重要となります.
このための基礎資料として,施工休止日数と一日あたりの降水量の関係を調べた資料が必要でした.
1mm以下だと支障なしでも,
1〜2mmだと平均0〜2日,
5mm以下だと1〜3日,
10mm以下だと1.5〜3.5日,
20mm以下だと2〜4日,
30mm以下だと3〜5日,
40mm以下だと4〜6日
の休工が必要となります.
こうした事から,年間工事可能日数を85〜120日の幅と推定しました.
一方,実際のこの地方の天候ですが,この地域は小千谷縮みの産地である事から,その原材料となる絹糸を作り出す蚕を育てるため,桑樹も育てています.
その生長が天候に左右される事がわかり,小千谷桑樹試験所が開設以来,11年間記録していた天候表を入手する事が出来,これを分析した結果,実際に高じ可能な日は年間57.3日にしか過ぎない事が分りました.
これでスケジュールは立てる事が出来たわけです.
それでは,この期間でどうやって工事を進めるか.
まず,130万m^3の土をどうするか,全体計画を立てます.
このうち,表土は元々の土地が水田なので,これをダム用には使えないので捨てるなど,捨てる土が66万m^3,締め固め転圧に用いる粘土や砂利,盛土など,利用する土が64万^3と算出されました.
この土をどう動かすか,その時に活躍した資料が,米軍工兵隊の教範で,"Use
Of Road and Airdrome Construction Equipment"と言う1945年1月発行の小冊子でした.
この資料には,各機種ごとに使用方法や時間あたりの作業量が掲載されていました.
これを参考に,土工計画の各作業に必要な機械台数をまとめた訳です.
よもや,米軍も道や滑走路を造る教本が,ダムを造るのに使われるとは思わなかったのではないでしょうか.
こうして,この工事に投入する建設機械は,パワーショベル8台,ブルドーザー兼トラクター20台,スクレーパーとトラクターの組み合わせ2組,ダンプトラック65台,ロードローラーと牽引車が11台の合計106台.
これは当時,国鉄が保有していた建機の過半数を占めました.
各建機の主要機械には1台あたり2名のオペレータを配して,2交代制の作業とし,ダンプトラックのオペレーターは現地採用としました.
建機のオペレータは毎年4月に小千谷に出張し,11月に元の部署に引き上げる生活をしていました.
3日に一度の割合で,運転,整備,休養を繰り返して作業を行っていました.
晴天の日には,少しでも時間を短縮すべく,夜間まで投光器をつけ,その明かりで作業を行いました.
機械酷使の可能性もありましたが,中古の払い下げ機械は大故障は全くなく,半年ごとに基地に帰って,オーバーホールを行うだけで済みました.
こうした建機は,どこの職場からも引っ張りだこでした.
当時,三菱,小松や振興重機など各社から国産の建機が売り出されたり,ダンプトラックも国産のものが手に入る様になり,小千谷に3台新品の国産を送るから,1台小千谷のブルドーザーを移送しろ,と言う指令が来たのですが,小千谷部隊は,頑としてこれを拒否していました.
それでも,本部が強引に国産ブルドーザーとダンプトラックが2〜3台送られてきました.
結局,この国産の機械は,足回りが弱く,エンストをたびたび起こして使い物にならず,オペレータは誰もこれに乗ろうとはしなかったそうです.
この旧山本調整池は,最初の綿密な作業計画と,建設機械の大量投入により,工期通り完成しました.
これをきっかけに,以後,各地で建設機械の投入が進み,国産の建設機械もまともな性能を出せる様になっていきます.
因みに,1990年に完成した新山本調整池は,貯水量320万m^3,堤体積230万^3と貯水量は旧の3倍,堤体積は2倍になっています.
それだけの規模のものが,工期わずか4年で完成したそうです.
これは,それだけ機械が進歩したからで,例えば,当時ダンプトラックの積載量は4tだったのに,新調整池の建設時に投入されたダンプトラックの積載量は45tに達し,当時のダンプの10台分の能力を持っています.
その後,日本での工事には77t積みダンプも投入されるなど長足の進歩を遂げています.
僅か60年前には鶴嘴,畚と人海戦術だったのに比べると隔世の感がありますね.
眠い人 ◆gQikaJHtf2,2008/06/22 22:36
【質問】
猟兵は現在で言うところのレンジャー部隊なのでしょうか?
【回答】
散兵,軽歩兵.レンジャーとも狙撃兵とも違う.射程が短いマスケット銃装備の戦列歩兵は,敵の突撃に備えてある程度厚みの有る隊列を組まなければならない.
後ろの人間は火力は無駄になる.
その隊列の前方にライフル銃や銃身が短いカービン銃(装填が容易だが銃剣戦闘は不利)を持たせた散兵を展開させて射撃戦に専念させた.
本格的な射撃戦の前に敵の将校や旗手,あるいは敵の散兵を狙う.
現在で言えばスナイパーに近い.
レンジャー云々は「騎乗猟兵」との混同だろう.
プロイセンやナゼかアメリカ(乗馬ライフル兵)に見られる兵科で,挺進活動等に用いられる事が多かった.
軍事板
◆◆◆◆騎兵
【質問】
騎馬民族はなぜ衰退したの?
【回答】
騎馬民族が衰退したのは,土地に定住しない騎馬民族のライフスタイルでは近代型の国家システムを作れないから.
中央集権制度を作るのが困難な騎馬民族の遊牧国家は,結局中央集権制度を確立した国家に勝てない.
大モンゴル帝国自身,騎馬民族としてのライフスタイルは帝国が確立するのに従って捨てちゃったわけだし.
軍事板
【質問】
騎兵部隊とは一体どんな事をする部隊なのでしょうか?
【回答】
まず偵察.そして伝令・連絡.軽快な機動力を持つことによる.
通信が発達する前は馬の速度は貴重だった.
迂回機動による奇襲なども任務だが,実際にはあまり行われていない.馬は目立ちすぎるからね.
【質問】
騎兵部隊はどんな訓練をしてるのでしょうか?
【回答】
上の任務をこなすための訓練.
基本は馬を乗りこなすことが第一で,これができなきゃ騎兵とは言えない.
他は歩兵と大差ない.

【質問】
「昔の竜騎兵は乗馬歩兵のことで,現代の機械化歩兵のようなものだよ」
と先輩に教わったのですが,機械化歩兵が機甲部隊に同行して歩兵戦闘を行ったように,竜騎兵は他の騎兵部隊に同行して歩兵戦闘を行ったのでしょうか?
【回答】
時代,地域ごとに変遷はあるが,17世紀頃の初期の竜騎兵の任務は偵察や拠点確保だった.
全軍に先んじて戦場の地形を観察するとか,戦場近辺の重要な橋を占拠しておくとか.
要するに歩兵では時間がかかりすぎるが,騎兵にやらせるほどの任務でもないという場合に竜騎兵が使われた.
つまるところ,初期の竜騎兵は雑用係,戦場の穴埋め役のようなものだったんだろう.
であるから騎兵と協同して戦闘を行うというケースはあまりなかったんじゃないかな.
もっとも,ナポレオン戦争ごろにはほとんど普通の騎兵と同じように使われてたけれど.
したがって,機甲部隊に追従して戦闘を行う現代の機械化歩兵とは,かなり意味合いが違う.
そもそも,機動的な戦闘というのが20世紀頃まではほとんどなかったわけだし.
軍事板
【質問】
竜騎兵は騎兵が下馬して歩兵戦闘を行うようになってできた兵科なのでしょうか?
それとも歩兵が乗馬してできた兵科なのでしょうか?
【回答】
当初は乗馬歩兵として発達したが,19世紀に騎兵化した.
もっとも,国によって事情は違って,フランスでは長銃装備の騎兵として猟騎兵(軽騎兵)や騎銃兵(重騎兵)が
成立したので,乗馬歩兵としての役割が多く残ったし,プロイセンでは逆に殆どが重騎兵化した.
彼らに与えられる馬はたいてい小型で,重騎兵のように突撃には使えなかったそうだ.
軍事板
【質問】
現代の軍では騎兵部隊は役に立つのでしょうか?
【回答】
自衛隊に限らず,現代の軍で騎兵部隊を運用する国はない.
儀仗兵(儀式やパレードなど)は馬に乗る必要があることもあるが,実戦では使われない.
アメリカ陸軍には現代も「騎兵」なる部隊があるが,伝統的名称にすぎず,実際には装甲車両を用いた偵察部隊.
騎兵が実戦で役に立ったのは,ギリギリ19世紀末まで.
日本では日露戦争くらいまでだが,この場合も実質歩兵として機能している.
WW2でも大量の馬が使われているが,基本的にトラックの代わり.騎兵部隊じゃない.
あとは馬は非常食料代わりになる.
ただし,第三世界での不正規戦では,今でも活躍することがあるとか.
【質問】
騎兵は儀礼用とかで今も細々と(一個大隊ぐらい?)で生き残ってそうですね.王制の国とか.
兵種として,実戦の有力手段として活躍したのはいつまででしょうか?
日露戦争ではけっこう活躍してますよね?
【回答】
日露戦争のときは永沼挺身隊くらいしか活躍してないような.
ロシア軍自慢のコサック騎兵もほとんど何もしていないに等しい.
それ以前のクリミア戦争のときから,火器の発達から,「バラクラバの戦い」のように騎兵突撃は時代遅れになっていた.
ただし,独ソ戦でも双方が騎兵を使用してる.特に赤軍はコサック騎兵を効果的に使ってる.
このケースでは騎兵というより,馬の機動力を軽輸送力として生かしたわけだが.当時はまだ軍隊が完全に機械化されてたわけじゃないから,馬匹に頼らざるを得ない面があった.
アフガン戦争でも,騎兵はまだまだ現役だったようで.北部同盟軍に派遣された米軍の特殊部隊員も馬に乗って駆け回ったそうだ.カコイイ.
正確には,アフガン戦争で使われたのはロバだけど.

【質問】
昔の騎兵はランスチャージと呼ばれる攻撃を,馬と鎧と槍を用いて行ってたと聞いたのですが,彼等は塹壕戦が一般的になったあとは何をしてたんですか?
【回答】
馬と鎧と槍を用いて行うランスチャージは,主として騎兵っていうより騎士の時代の話だよ.
17世紀には廃れてしまう.
で,塹壕戦が一般的になる20世紀までの300年間は,機動力を生かして「偵察,後方攪乱,追撃」なんかを主任務とするようになった.
乗馬で機動して戦闘は下馬を主とする竜騎兵が作られ,ソレをサーベル持って追い掛け回す軽騎兵とかの時代になる.
戦線が膠着する塹壕戦の時代になると,そういう用途でも使いづらいので斥候,伝令程度の用法が主になり,戦車やトラックが戦場に登場するようになると,「乗車騎兵」って形になって機甲化していく.
あるいは第一次世界大戦のときは,戦線後方で大突破が出来たら投入されるのを待っていた.
第二次世界大戦のときは,難地形や開放翼で機動して敵後方に回り込んだり,ゲリラ警備などしている.
ちなみに19世紀初頭のナポレオンの時代でも騎兵突撃はやってます.
有名なのがワーテルローでのネイ元帥が率いた突撃.
イギリスの方陣目掛けて突撃しました.
ランスチャージではなくて,胸に鎧をまとった胸甲騎兵がサーベルを使って突撃したのです.
軍事板
青文字:加筆改修部分
▼ 「一般的になったあと」というのが「以降」ということで,「一般的になったとき」を含むと理解した場合ですが,『機関銃の社会史』(ジョン・エリス著,平凡社,2008.2)に塹壕戦における絶好?のネタが載っていたと思います.
同書より引用.
当時の騎兵隊に対する信念がわかる.
――――――
(引用者注:1916年,英国首相ロイド・ジョージ)
『 私の乗った車は,仰々しく前線に向かって行進する騎馬大隊のあいだを走りぬけた.
あれは何をしているのだと私が尋ねると,ダグラム・ヘイグ卿はこう説明した.
彼らは,できるかぎり前線に近いところまで繰り出し,竜騎兵が襲撃をかけてできた間隙をついて,いつでも攻撃を仕掛けられるように備えているのです.
騎馬隊は機先を制して勝利をおさめ,ドイツ軍を徹底的に壊滅させるでしょうという.
(中略)
敵の防衛線の背後の,何マイルにもわたって有刺鉄線と機関銃が一杯ある前線で,騎兵がいったいうまく作戦行動をとりうるのかという疑問を,わたしがあえて表明したところ,(中略)将軍たちは私にくってかかってきた.』
(p226-227)
一九一七年七月二十日,この頃になってもまだ,ジャック将軍は日記にこう書いている.
「最高司令部は(中略)いまだに歩兵の攻撃でドイツ軍の守備を破り,そこに騎馬隊を攻め込ませよう,と考えている.
(中略)
だが,第十軽騎兵は去年の春,アラスの戦いで仲間の三分の二をなくし,もはやこうした戦法を信用していないようだ」.
(p227-228)
一九一六年五月,フランス軍歩兵隊の仕官も,槍騎兵の連隊が攻撃の陣形をとっている光景に出会った.
仲間の仕官が彼のほうを振り向いて,諦めきったような口ぶりでこう語った.
「この連中はみんな突破作戦に備えて待機させられていて,われわれはその栄えある突破を二年も待たされているんだ.
(中略)
機関銃に対抗するのに槍に勝るものはないというのにね」
だが,この騎馬隊は少なくとも馬があるだけましだった.
一九一八年六月,このフランス人士官は,前線にいる別の部隊との交替を要請された部隊に加わっていた.
彼らと入れかわりに戦線を離れる兵隊は竜騎兵だとわかったが,彼らは,前日にドイツ軍を攻撃するよう命じられたいきさつを語ってくれたという.
「おまけに,騎士道精神を忘れるなという命令に従って,槍を構えて徒歩で突撃したとも付け加えた」.
(p228)
――――――
歩兵の銃剣突撃も普通に行われているので,別に異常ではないところが恐ろしい.
この場合,スピアチャージ?
【質問】
史上最後の騎兵突撃は?
【回答】
史上最後だか伊太利亜軍史上最後だかの騎兵突撃は,1942年ロシア南部ドン河流域の戦いで伊太利亜陸軍サヴォイア騎兵連隊がソ連軍に対して行ったモノらしい.
で,現在のサヴォイア騎兵連隊の軍馬たるセンタウロ装甲車には,このとき戦死した軍馬の名前が各車の固有名として付けられているらしい.
また,「戦車マガジン別冊 中国大陸の機械化戦争と兵器」によりますと,老河口作戦内におきまして,騎兵第4旅団が老河口飛行場占領のために投入され,1945/3/17,急襲により,飛行場占領に成功.
これが史上最後の騎兵突撃である,と同書では述べています.
ただ,ターリバーン戦争においても驢馬隊が投入されており,ことによっては…….
(消印所沢 ◆z3kTlzXTZk他)

【質問】
馬に乗った騎兵による攻撃は日露戦争や第一次世界大戦でも行われたとき聞きますが,ランスを構えての突撃(所謂ランス・チャージ)はいつ頃まで行われていたのでしょうか?
【回答】
いわゆる「騎士」のあれ?
それなら十六世紀.1525年パヴィア(伊)の戦いでフランス騎士がスペイン軍にチャージしかけて大打撃をくらった.フランス王フランソワ一世まで捕虜になる始末.
この戦争以後,「騎士の国」だったフランスも騎士→ピストル騎兵へとシフトしていく.
「騎士」はなくなってしまうが,しかし,槍騎兵は18世紀末から19世紀初頭にかけてヨーロッパ主要国で復活している.
ポーランドの分割でポーランド騎兵の伝統が移植されたからというから,ポーランド士族の騎兵は近代までランスの装備をしていたのだろう.
まぁ,着剣したマスケット銃を持った歩兵相手の場合は,サーベルより有効なのは自明なので,当然の処置とも言えるわな.
そして時代は下って,1898年9月2日,英軍がスーダンのマフーディ反乱軍をオムドゥルマンで壊滅させた際,英陸軍第21槍騎兵(lancers)連隊が行った突撃が最後とされる.
若き日のウィンストン・チャーチルが参加していたことで有名.
チャーチルは肩を脱臼して槍,サーベルが使えなかったので,当時の最新兵器であったモーゼル1896ピストルを使い,数名の敵を倒している.
この戦いでは,数丁のマキシム機関銃が多数の回教徒兵を倒し,大きな威力を示した.
逆に,騎兵突撃は無用の死傷者を出し,時代遅れであることが明らかになった.
Battle of Omdurmanを参照されたし.
伝説では,第2次世界大戦のポーランド侵攻に対して,ポーランド騎兵が槍を構えて突撃したという話があるが.裏はとれていない.
【質問】
近世以降,騎兵が最大の戦果,もしくは戦略的意義を発揮した会戦名を教えてください.
【回答】
「最大の」とすると回答が極めて困難(主観による)ので,参考までに有力そうな例をあげますと,日露戦争の奉天会戦では騎兵が無視できない戦略的意義を発揮しています.
会戦に先立ち,日本側は永沼挺身隊をはじめとする複数の騎兵部隊を組織し,ロシア軍の後方攪乱に投入しています.
彼らの規模は,敵手たるロシア軍の騎兵と比べると微々たるものでして,直接的には,戦局に影響する様な戦果はあげていません.
ただし,敵地深くへ潜り込んで破壊活動を行い,一部ではロシア騎兵を蹴散らしたり,となかなか派手に暴れています.
で,彼らにやられたロシア軍将兵が大げさにその脅威を言い立てた結果,ロシア軍司令官クロパトキンは最終的に
「我が軍の後方で日本軍騎兵1万が行動中」(!)
などという途轍もない虚報を受け取ることになります.
この虚報にクロパトキンは深刻に動揺し,奉天会戦での決定的局面において
「鉄嶺に日本軍大騎兵部隊出現,後方遮断の危険あり」
というこれまた虚報を信じ込んで,全軍退却を命じる結果になりました.
これが奉天会戦における日本の勝利に結びつきます.
まあ,あまり華々しくはないのですが,戦略的意義,という点では重要な役割を果たした,と言えるのではないかと考えられます.
軍事板
【質問】
騎兵科の衰退の原因は,銃と野戦陣地の登場でしょうか?
【回答】
騎兵は第二次世界大戦でも存在してたし,ナポレオン戦争でも高い破壊力を示してたように,銃の普及は騎兵の衰退とはあんまり関係ない.
機関銃+塹壕という組み合わせが登場するまでは,銃があっても歩兵では騎兵の突進に対抗するのは難しい.
騎兵が衰退したのは自動車の発達と機関銃の登場,つまり「装甲戦闘車両」に取って換わられてしまったから.
軍事板
騎兵華やかなりし頃


【質問】
フランス軍では馬もいない部隊に,何で龍騎兵なんて名前つけてるんですか?
まぎらわしくないんですか?,フランスの軍人さん的には.
【回答】
竜騎兵という名前をつけたころは竜騎兵の部隊だった.
伝統ある名前を付けることで部隊の士気が上がる,精鋭部隊であることが分かる,といった効果があります.
検索してみれば歴史ある部隊であることが分かるかと.
フランスに限らず,「伝統ある名前だから」という理由で歴史的な名称を使い続けてる部隊は各国にあります
.
例えば,ダムバスターズの隊の番号はナンバリング方式が変わった後もそのまま爆撃隊のままで残ってる,といった感じです.
現代の第2龍騎兵連隊

◆◆◆◆空挺部隊
【質問】
ヘリボーン部隊って,ひょっとして弾とかメシとかの消耗品と整備する人とかも全部ヘリで運ぶんですか?
なんかすごい数のヘリが必要になりそうですけど.
【回答】
状況と部隊の大きさによる.
例えば湾岸戦争のときに,第101空中強襲師団がヘリで部隊をサウジからイラク領土内まで機動させているが,ヘリのみを使っているわけでは無かった.車列で運ばれているものも沢山ある.
また,イラク戦争にも第101は3個旅団(当時は3個旅団+2個航空旅団など)全てが参加しているが,やはりヘリで全て運んでいたわけではない.
そもそも,アメリカからクウェートへは船舶で運んでいますし.
一方,映画「ワンス・アンド・フォーエバー」のイアドラン渓谷の戦いなどは,大隊や中隊をヘリで戦場に持って行っている(ただし砲兵とか航空機とかいろいろ支援しているのがあるわけだけども).
しかし,一度に全員をヘリで運んで居らず,何度かに分けて弾薬と一緒に運んできて,負傷者なんかを連れ帰っている.
【質問】
空挺団の兵隊がパラシュートで敵地に降りて戦争をすることはもうないのでしょうか?
第二次世界大戦ではかなり聞いたんですが,それ以後はあんまりやってないみたいなんで,,,損害が多すぎるからってことでしょうか?
【回答】
落下傘降下自体はイラク戦争でもやってます.
ただしそれは,危険の少ない後方地帯に兵員を迅速に展開させるための手段で,WW2のような降下即戦闘と言う事態は,その損害率の高さからほぼ行われないと見ていいです.
朝鮮戦争,ベトナム戦争,グレナダ侵攻,パナマ侵攻でも空挺は行われていますよ.ヘリができてからはヘリで済ませられるところはヘリでやるけど,輸送機のほうがヘリより便利な点もあります.
旧ドイツ軍ですら,クレタ島降下の際のあまりの損害率の高さに,ヒトラーが以後,空挺部隊の積極的投入を控えさせたということからも分かるかと.
<最近の落下傘降下>
アフガニスタンのOEF(不朽の自由作戦)ではカンダハル付近の滑走路にレンジャー連隊が降下.
イラクでのOIF(イラクの自由作戦)では第82空挺師団の2個大隊が,カルバラ地峡(ユーフラテス川を機甲部隊が渡りやすい場所のひとつ.運河,用水に邪魔されないけど脇に湖があり狭い)に降下するという作戦計画があった.実行されず.
同じくOIFでアービル北東のクルド人自治区内(要するにイラク北部軍団が手出しをできないところ)に,イタリアのヴィチェンツァに駐屯する第173空挺旅団が空挺降下.

【質問】
空挺師団の中に武装ヘリ部隊や戦車部隊を組み入れることはあり得ますか?
【回答】
普通にある.
空挺歩兵というが,落下傘降下しないときは精鋭軽歩兵
(こういうと普通の歩兵に怒られそうだが)という扱いになる.
こうした軽装備部隊と戦車,歩兵戦闘車を装備した重装備部隊との組み合わせは,旅団規模の演習をする演習場などで2週間くらいかけて演習をして,旅団の訓練の仕上げという形で行われていることもあった.
最近はイラク戦争に派兵されるまえの仕上げという位置づけになっているようだけれども.
また,1989年のパナマ侵攻ではM551空挺戦車(ほんとはもちっと違う名前があるが)を空中投下して使っている.
その頃は空挺師団にも機甲大隊が固有の編制で入っていた.
イラク戦争では第82空挺師団の1個旅団が通常戦闘期間において第3歩兵師団の進撃路,つまり,主要な補給路を扼する位置にある都市のひとつであるサマワ(自衛隊が宿営地を置いていた街)
の包囲と占領を行っており,その際に1個機甲大隊が配属されていたと思う.
北部戦線では欧州のイタリアから第173空挺旅団が落下傘降下と航空機による輸送で展開し,その後戦車4両などがC-17で運び込まれてきている.
【質問】
空挺部隊は特殊部隊なのですか?
【回答】
諸外国を含め空挺部隊はその任務上高い技術と志気を有したエリート部隊として位置付けられ,特殊部隊の人材の供給源となっていることもあります.
しかし空挺部隊は「空挺降下も出来る歩兵部隊」であり,あくまで士官・下士官・兵から成る「野戦部隊」なのです.
たとえば英国陸軍特殊空挺部隊(SAS)」は,空挺だけでなく,各部隊から下士官以上の志願者を募っていたはずです.
その志願者をすごく過酷な選抜試験でふるいにかける,と.
【質問】
落下傘・空挺部隊は,なぜ精鋭なのですか?
フランス外人部隊でも,自衛隊でも,精鋭とされています.
ほとんどの国で落下傘・空挺部隊というのは,精鋭部隊なのでしょうか?
【回答】
逆に考えるべき.
精兵,精鋭とおだてられて居るのを承知で飛び込む人たちが集まっている,チャレンジャーが一杯の集団=空挺.
普通の人は三階の窓から芝生に飛び降りたり,綱がついていても10mとか15mくらいの鉄塔から飛び降りたりしない.話の分かる奴だ.
だが,空挺は違う.一切合財を背負って腹の前にもぶら下げて,ヘリや輸送機から次々飛び出ちゃう.
落下傘が開くかとか迷ったりしない.
スカイダイビングではごくまれに開かなかったり,予備傘が主傘のコードに巻き付いたりとか事故が起きる.
それを仕事で日常的にやっちゃう.
しかも,日本の演習場は狭い.
アメリカのグリーンベレーの人が降下するところなんかは,狭くてわざわざ脇の海面に着水するのを選んでた人がいたくらい.
そんな狭いところに平気で降りる.
さらに精鋭扱いになっているから,いざというときわけのわからない任務に投じられる.
たとえばオウム事件とか待機してたという話.
軍事板

◆◆◆◆特殊部隊
【質問】
特殊部隊の募集要項に
「近親者に自殺者がいないこと」
という項目をよく見るのですが,これはいったいなぜなのでしょう?
【回答】
特殊部隊に限らず,「近親者が自殺した」というのは「当人が自殺しやすい」という目安になる.
1.それまでの人生で”自殺”という行為を強く意識するような環境に居た.
2.他人が(近親者の)自殺を悲しむ様子など目撃する.
と言うような人は,困った時の対処方法として,他を充分に検討せず,自殺という選択肢を選びやすくなる.
通常は,自殺者が自殺に至る経緯は一つの理由などでは無く,様々な原因が折り重なっており,普通の人はなかなかそこに行き着かないものなのだが.
困ったことに自殺者が自殺した理由なんて根掘り葉掘り調べないから,あまり”複合的”な要因については整理されない.
まあ,いじめだのリストラだの,一つくらいしか言わないでしょ.
本当は相談出来る人がいないとか,何で相談出来る人がいないのか?(むしろそこに大きな闇があったり)とか,いろいろなことがあるはずなのね.
身近な人が自殺し,理由を一つ程度聞き,他人がそれに悲しむ様子を見ると,短絡的な自殺に美点を見出すようになるもんなんです.
ちなみに余談ですが,もう判ったかと思いますが,日本での自殺報道のやり方は最悪なんです.
「自殺は美化しない・理由を報道しない・悲しむ人を放映しない」
というのが原則で,それを守らない日本では
「近親者以外も後追い的に自殺させる」
という困った状況にあります.
反対に原則を守っている国では,自殺の伝播は近親者に狭まります.
軍事板
【質問】
特殊部隊に配属になると軍歴などが消されるってホントでしょうか?
名前などの個人情報が抹消されると聞いたので.
【回答】
記録には残り抹消はされないが,機密にかかわる資格を持っている人しか全体の軍歴を閲覧できないようになる.
一応,表向きは,それなりのところに所属していることになる.
例えばどこどこ学校の教官とか.
でも,その学校に問い合わせてもいろんな手段ではぐらかされ,執着しすぎると逆にマークされることも.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
特殊部隊(SASとかSEALsとか)の現場指揮官や隊員は,だいたいどのくらいの階級の人がなるものなのでしょうか?
1個班4人で4個班+指揮班の20人編制とした場合,規模的には小隊以下ですが,やはりOF−3辺りの人間が指揮を執るのでしょうか?
【回答】
SASの場合,戦闘パトロール隊は,4人(爆破担当・医療担当・語学担当・通信担当?)で構成されていて伍長が指揮官.
戦闘パトロール隊4個で一個小隊.
小隊長は大尉.
舟艇小隊・山岳小隊・航空小隊・?の小隊4個で一個中隊.
中隊長は少佐.
中隊4個といろんな支援部隊あわせて,連隊.
連隊長は中佐.
グリンベレーの場合,Aチームは12人で構成されて,大尉が指揮官.補佐に准尉がいる.
残りの10人が,爆破や通信,医療等の担当.
入隊資格に,階級が伍長以上とあるはず.
デルタの場合は,階級が最低でも軍曹?
4人で1個チーム.
編成はSASを参考にしているはず.
また,これらの特殊部隊は,軍隊組織としてはきわめて例外的な指揮・命令系統を持っています.
通常の軍隊では,命令はトップダウンすなわち上から降りてくるもので,部下は命令に従います.
軍隊の基本ともいえる命令系統です.
対して,SASやデルタフォースでは,上のものは「作戦の目的・目標」をつげるのであって,実際の実行計画は隊員自身が立案し,実行します.
つまり,ボトムアップの命令系統を持っているといえます.
上官はその段取りをつけるのが主な仕事.
計画で必要な装備や運搬手段,退路の確保などが仕事になるのです.
これが可能なのは,隊員一人一人が際立ってずば抜けた能力を持っている特殊部隊のみということです.
ただし,デルタ等が20人といった大人数で活動をすることは,非常に珍しいのですが,皆無ではありません.
デルタがソマリアで活動した時は,最高指揮官が少将,現場部隊のトップが大尉でした.
で,特殊部隊の運用で「普通の軍隊」的なものをイメージしていると誤りです.
まず人員構成ですが・・・
デルタ・SASにも士官は当然所属していますが,非常に少数,おそらく一ケタと思われます.
また兵卒(上等兵〜二等兵)はまず所属していません.
これはデルタ等に入隊するには,最低空挺師団で何年か過ごし,良好な成績を収めていることが必須ですから,
軍に入隊したばかりの者は必然的にデルタ等には入れない,という事情からです.
つまり,大半の隊員が下士官ということです.しかも階級は無視される傾向にあります.
こういう偏った階級構成の組織ですから,軍隊の常識を当てはめることは難しい.
SASやデルタの組織では,その柔軟性が最大の特徴.
一班4人構成なのは基本ですが,2人だったり6人だったり,必要に応じた構成がとられます.
階級も通常の部隊ほどの重みを持たず,無いに等しいような状態ですし,勤務年数が長いものが威張る慣習もありません.
これに対して,グリーンベレーはデルタなどとはかなり性格が違います.
グリーンベレーは基本的に対ゲリラ戦部隊であり,同時に親米第三国への対ゲリラ戦訓練部隊.
だから破壊工作だの人質救出だのはやりません.
そーいうのはデルタの仕事.
したがってグリーンベレーなら,通常の歩兵部隊に準じた階級構成となります.
軍事板
【質問】
SASやグリーン・ベレーなど特殊部隊の隊員は,みんなランボーの如く,筋肉質のマッチョな野郎ばかりなのでしょうか?
確かに「痩せ型」では弱そうな気もしますが・・・・
【回答】
そりゃアンタまさにランボー見過ぎでしょう.
特殊部隊隊員にはパワーもさることながら,持久力ってモンが必要みたいだから,ランボーみたいな筋肉オバケじゃすぐスタミナ切れになっちゃうんじゃないの?
中肉中背もしくは中・軽量級のボクサーのごとく,マッチョというよりは「引き締まった痩せ型」の隊員もいると思うよ.
あと,アメリカの傭兵学校の校長さんが,それについちゃはっきり言ってたよ.
「ランボーのようにパンパンに膨れ上がった筋肉は,傭兵に向かない,
敏捷性に劣る.
身長も6フィート(約183センチ)ある奴は少ない.」
って.
やっぱブルース・リー的な方がいいんだろうな.ランボーって腕が真下に下がってないしぃ(笑)
空挺部隊も精鋭だがみんな痩せてるぞ.(当たり前か
降下猟兵とかが精鋭部隊たりうるのは,ランボーのような筋肉を必ずしも必要としてない事の反証では.
その精強ぶりが有名な北朝鮮の特殊部隊隊員も痩せてるらしい.
この場合は単なる食料不足なのか,引き締まっているというべきなのか・・・
余談だが,テレビ番組「筋肉番付」で,ケインが「少林寺修行」の後に「SWAT訓練」に参加した模様を数週にわたって放送していたけど,
「SWATは少林寺よりもきつい」
って言っていた.
やっぱり装備が重量あるからねえ.
SWATの防弾盾は20kg.更に防弾チョッキ10kg,MP5と拳銃で5kg.
その状態で盾を片手で持ちながらダッシュできる筋力ってどれくらいなんだ?
軍人さんは武器使用やストーキングに重点が置かれているのに対し,警察官はなんといっても日々の素手格闘(それも,打撃よりは捕まえて取り押さえる方法)の比率が多いから,身体がデカイ方が楽なんだろう.
実際,アメリカのストリート警官ってマッチョ多いし.
でもSWAT連中はマッチョの比率は少ない感じ.
【質問】
特殊部隊で拷問をうけたときの対処法を訓練させられる,と聞いたのですが,どのような訓練方法なのですか?
又,拷問に対処法など通用するのですか?
【回答】
目隠しされたまま,疲れる姿勢とか,どっかが痛くなる姿勢を何時間もとらされ,度々尋問室に呼び出されて様々な尋問を受ける.
拷問対策つっても肉体的にいたぶられるのではなくり,精神的にいたぶられることに対する耐性をつける訓練.
裸にされて女性にナニを酷評されたり,「強面と親切」ペアの尋問があったり.
マクナブはこれをSASへの選抜試験として受けているけど,その時に同時にパイロットなども同じコースを訓練として受けていたとのこと.
また,捕虜体験者の談話など見ると
「肉体的苦痛から逃れるためにある程度しゃべってしまうのはしょうがない」
というスタンスがイギリス軍にはありそう.
まあ一読をお勧めします.
軍事板
【質問】
特殊部隊ってのは,通常の戦闘でも普通の歩兵より優秀なのですか?
【回答】
特殊部隊というのは特殊作戦に専門化された集団です.
スーパーマンとか超人とかではありません.
隊員は,それぞれの主任務に対して選抜された兵士であることが大半なので,その一点への適正に関しては平均的な兵士よりは優れていて当然.
ただし「あらゆる点で優秀なスーパーエリート」というわけでもありません.
(もちろん,中にはそういう奴もいるかもしれんけど)
通常の戦闘であれば,歩兵はその他の兵科に大規模な支援を受けることができるので,不正規戦向きの特殊部隊は不利です.
特殊部隊員の方が優秀なベテランが多く,兵士としてのポテンシャルが兵士の平均値より高いというのはあります.
しかし,個人個人の総和が軍隊という分けではありません.
通常の部隊が,頭数を必要とする代わり様々な状況に対応できるのに対し,特殊部隊というのは極めて少人数で目的の任務だけを果たすことができる,というような感じでしょうか.
言い換えると,普通の兵隊10人が,10人の特殊部隊がする仕事をこなすことは難しいですが,特殊部隊員が1000人集れば,普通の兵隊1000人の部隊以上の働きが出来るかといえば,そういうものでもないのです.
軍事板
【質問】
特殊部隊隊員にはサイコパスの傾向があるように思うのですが.
【回答】
反論というか異論を
特殊部隊の選抜過程などは詳細な情報が無いので,全面的に信用出来るかは判りませんが,『世界の特殊部隊』(マイク・ライアン クリス・マン アレクザンダー・スティルウェル著,原書房,2004.2)の256頁に,こんな記述があります.
以下引用.
――――――
デルタの選抜過程で最も興味深く最も物議をかもすのが,心理審査だ.
(中略)
質問は情け容赦なく浴びせられるが,それは医師たちが候補兵各人の心を細部まで浮き彫りにし,精神病になりそうな人物をふるい落とそうとしているからだ.
(中略)
デルタでは個人主義者や状況に順応出来ない人は不要であり,犯罪傾向のある人間などもってのほかである.
候補兵の精神的プロフィールの中でもうひとつ重要な点は,銃器携行中に極度のストレスを受けてもうまく処理出来るかどうかと大いに関係している.
デルタの求める人材とは,よくバランスの取れた人間であり,すぐに引き金を引くようでは困るが,かといって躊躇しすぎる者も問題なのである.
――――――
▼ サイコパスという概念は現在の精神医学では使われていませんし,昔の精神医学界でも厳密な定義がなされた事はありません.
「頻繁に家出をするから精神病質」
「親を殴ったから精神病質」
そんな診断が多いです.
病態の固有名称というより,一般名詞としての「キチガイ」と同じレベルの曖昧な言葉です.
前頭葉の機能が弱いって,昔は「サイコパスに唯一かつ絶大な効果をもたらす治療は前頭葉白質切除(いわゆるロボトミー)だ」と言われていたんですよ.
それが,「精神病と診断されていないけど"誰かを困らせている人"をひっくるめて呼んでいるだけのいい加減なレッテルを根拠に,脳手術など強制していいのか」という当然の疑問から批判が続出し,ロボトミー手術と共に使われなくなっていきました.
現在の「精神病質(社会人格障害)」という言葉は極端に言えば「ウヨク」「ブサヨ」「ゲーム脳」などのレッテルや用語と同じもので,使う側が自分なりの社会的価値基準に基づいて(悪く言えば勝手かつあいまいなオレ用語として)定義をしているだけの存在です.
一見医学的な説明があったように見えても,それは基本的に
A.「○○のような行動をとる人間をサイコパスと分類する」
B.「△△な人間は○○のような行動をとる」
C.「サイコパスとは△△な人間である(○○のような行動をとる人間は△△である)」
という三段論法から作られたものに過ぎません.
BからCが飛躍して(「○○のような行動をとるのは△△な人間だけ」という証明が必要)います.
またそこから,
D.「△△な人間は○○'のような行動もとる」
E.「サイコパスは○○'のような行動もとる」
F.「○○'のような行動をとる人間もサイコパスである」
などと定義を膨れ上がらせる人もいますが,これは逆は必ずしも真ならずという論理学の基本から外れていますし,
A.「○○のような行動をとる人間をサイコパスと分類する」
を,まるで「サイコパス」という特定の"人種"がいるかのようなイメージで捉えて
A'.「サイコパスは○○のような行動をとる」
という前提から言を始めてしまう
(そしてサイコパスって何?と問われたら,
「サイコパスは○○のような行動をとる人の事である」
と言ったり,上記B,Cを持ち出してA'を導きAであると言いだしたり)
人もいますが,これではトートロジーや循環論法です.
そもそもAの時点で